おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?
今日はちょうど父の日。コーヒー好きなお父さんのためにコーヒー豆やギフトの準備をされた方も多いはず。時間がなくて〜という方、ご参考までにこんなアイディアなんかはどうでしょう?
- これまでのThe Weekend Brewに登場した全国のバリスタたちのコーヒーレシピを参考にとっておきの一杯を淹れてあげる☕️
- Niceな朝食を作る(The Naked Chef時代からJamie Oliverさん大好きなんです)🍳
- シンプルかつ自宅でも作れるコーヒーカクテルで乾杯🍸
- お昼や夜ご飯においしいスペアリブをご馳走(自宅ではいつもこのコウケンテツさんのレシピ)🍖
- 近くのカフェでテイクアウトして近所を散歩🚶🏻
- 遠方の方は、日頃のありがとうを電話で伝えてみるだけでも喜んでくれるはず😉
大切な家族と時間を共有できる(たとえそれがデジタル空間でも)日になるといいですね!
今週のStandart Japanは、いよいよ次号の校了直前。誌面の隅々まで何度も読み返して、レイアウトの確認や校正・校閲を行っています。雑誌がリリースされる3か月のサイクルの中で、一番ワクワクする瞬間でもあり、神経を尖らせて誌面に向き合うタイミングでもあります。次号も楽しみにしていてくださいね。
それでは良い週末を。
編集長 Toshi
This Week in Coffee
世界のコーヒーニュース
カップ・オブ・エンパワメント
コーヒー業界全体の女性のエンパワメントを図る非営利団体IWCA (International Women’s Coffee Alliance)が、ACE (Alliance for Coffee Excellence)およびCoE (Cup of Excellence)との協定を締結しました(IWCAについてはThe Weekend Brew #34のハイライト参照)。今年2月に、IWCAのボードメンバーに就任したCoE共同創設者兼ACE常任理事のスージー・スピンドラー氏が今回のパートナーシップ実現の立役者であると予想されます。この協定の目的は、ACEとCoEのネットワークを駆使しながら女性生産者にトレーニングや市場へのアクセスを提供し、持続可能なコーヒーコミュニティをつくっていくこと。
最初のステップとして、ACEはCoE受賞者かつIWCAメンバーの女性生産者をプロモートし、彼女たちが生産するコーヒーのオークション価格を引き上げる予定です。元々IWCAは各国支部に所属する女性生産者やロースターのリストを一般公開し、業界内の女性の地位向上に努めてきました。今後は、ACE、IWCA、そしてIWCAメンバーの認知拡大を進めるべく、マーケティングや教育、CoE等でのプロモーション活動に注力していきます。
将来的には、女性のエンパワメントにつながるプロジェクトを選定し、個人、企業、国際開発機関などに資金提供を促すエコシステムの構築を計画しているとのこと。今回生まれたパートナーシップが業界構造にどのような変革をもたらすのか、引き続き注目です。
オフから始まる日々の暮らし
スウェーデン発祥のコーヒー文化フィーカ (fika)。一説によると、かつてスウェーデン政府がコーヒー禁止令を出していた時代に、コーヒーを意味するKaffeの代わりにKaffiという隠語を使用したのが名前の由来なのだとか。世界中で多くの人々に親しまれるフィーカですが、その魅力の秘密とは一体なんなのでしょうか。
こちらの記事によると、フィーカとはコーヒーブレイクだけでなく、人々との交流を楽しむ「ソーシャルブレイク」を指す言葉だそう。コーヒーと共に甘いものを楽しむのがフィーカの定番と言われていますが、そもそもフィーカに、時間帯や場所、相手が親しい友人か否かといった細かな規定はありません。大切なのは、仕事や作業から一旦離れ、ゆっくりと流れる時間の中で、コーヒーと共に相手との時間を十二分に味わうこと。スウェーデンの人々のウェルビーイングは、目の前のひと時と大切に向き合うフィーカに支えられているのかもしれませんね。近年のリモートワークの広がりを受けて「オン・オフの切り替え」がよく話題に挙がりますが、前提としてオフの時間を大切に過ごす姿勢こそが、1日の良い生活リズムに不可欠なのだと考えさせられます。
しとしとと降る雨の音に風情を感じたり、雨の合間に出会う木漏れ日に癒されたりする梅雨の季節。たとえ忙しさに追われる日々を過ごしていたとしても、時折肩の力を抜いて、等身大の自分でいるときにこそ、小さな幸せの声に耳を傾けられるのかもしれません。今週は仕事のお供に淹れたコーヒーが多かったけど今日は家でゆっくりコーヒーを主役に、なんて思いを巡らしていると、なんだか今日もいい日になる予感。
その他の気になるニュース
▷ コロンビアでは、反政府デモによる道路封鎖の影響で、今年5月のコーヒー輸出量が昨年比で52%減少しました。以前のニュースレターにデモの詳細や背景について紹介しています。
▷ 豪ニューサウスウェールズ州政府は、ストローやマドラーなどの使い捨てプラスチックやポリスチレン製カップを廃止する法案を検討中。早ければ今年中に立法化されるとのこと。
▷ ナノ・ユニバースとタリーズがコーヒーの出がらしで染色したコラボTシャツの販売を開始。各社公式サイトとアウトレットで販売されるTシャツデザインがそれぞれ異なるのでご注意を。
▷ ケニアがインドの医療従事者にコーヒーと紅茶を無償提供。インドとの外交関係を尊重するとともに、最前線で奮闘する医療従事者のリフレッシュや休息の機会を贈るための物資提供だとケニアの高等弁務官事務所は説明しています。
▷ どんなにソファや椅子にもたれてリラックスしていても、コーヒーを飲むときだけは座り直さないといけない。そんな人類の苦悩を解決するマグカップ「Relaxx Mug」が誕生。多分キャッチコピーは、「いつ何時でも、コーヒーを飲む姿勢は変わらない」
What We're Drinking
今週のコーヒー
「おいしいコーヒーの答えは、飲む人の中にある」をテーマにクラシックなブレンドやシングルオリジンを浅煎りから深煎りまで提案し、お好みの味を辿っていただきたいと考えています。
生産者:METAD+地域の小規模農家
生産地域:エチオピア オロミア州グジ県ハンベラ(地図)
品種:74110、74112
精製方法:ナチュラル(サンドライ)
テイスティングノート:口当たりは柔らかでラズベリー、パパイヤ
編集長のコメント:
この季節になるとニュークロップが届き始める久しぶりのエチオピアです。お湯を注いだ瞬間から立ち上る、エチオピアのコーヒーによく感じられるジャスミンのようなフローラルさと甘い香りを嗅ぐと、やはりこの国のコーヒーは特別だなぁとしみじみ。フレーバーはその甘さが強調されていて、オレンジやゴールデンキウイ、甘ったるすぎず甘さと酸味の調和が取れたフィリピンマンゴーのようなトロピカル感を感じます。と同時に、焼き上がったばかりのラズベリー入りのパンを半分に割って香る風景が浮かぶほど、香ばしさや甘酸っぱさを口と鼻で楽しめます。しっかりとしたボディと質感も心地よく、このままでもご飯に合わせてもおいしいコーヒー。和歌山には行ったことはないけれど、お店やパッケージの色合いが素敵なKAMINさんにいつか伺ってみたいなと思いました。そして最後に、現在エチオピアで起きている飢きんについても忘れないでおきたいです。
Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート
チャポンと行こう!
ウェブサイト
北欧、暮らしの道具店が、隔週日曜日20時に配信するインターネットラジオ。ナビゲーターの店長佐藤さんとアシスタントのよしべさん (本名: 青木さん)が、「明日から平日が始まるなぁ〜」という気分を、ラジオリスナー、通称ちゃぽらーからのお便りをもとに、女湯トークを繰り広げながら、チャポンと緩めてくれるラジオ番組です。好きなところを挙げるとキリが無いですが、個人的にラジオの最後に「今日のお湯の温度」を尋ねるところが特に好きで、身近な暮らしの話題から始まったトークが、いつの間にか「人生」や「生き方」へと話が深まっていき、ついついお湯の温度が沸騰してしまう、という流れがたまりません。あと完全に私事ですが、以前久々に再会した友人にこのラジオについての話をしたら、なんとその友人も生粋のちゃぽらーだったことが判明し、さらに親睦が深まったという思い出も。(The Weekend Brewと共に)皆さんの新たな日曜習慣にいかがでしょうか?
Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ
SEEK vocal(Sony Music Entertainment)、正看護師を経て、2013年よりMORIFUJI COFFEEに参加。2018年よりRED POISON COFFEE ROASTERS所属。趣味は写真。焼き菓子好き。
セットアップ:
抽出器具 : Clever Coffee Dripper(浸漬式)
豆 : 16g
湯量:250ml
挽き目:細挽き
温度: 93℃
浸漬時間: 6:00-7:00
抽出時間:1:00
手順:
- フィルターをセット後リンスする
- 湯の全量を一投で勢いよく注ぎ、湯の勢いで攪拌する。(蒸らし不要)
- 浸漬時間中は何もせず待つ(攪拌などしない)
- 時間が来たら、ドリッパーをサーバーに乗せ弁を開き抽出開始
ポイント:
粉を挽いた後、ブロアーなどで風を送り、シルバースキンを除去するとよりクリアな味わいとなりベターです! 2湯目、3湯目、4湯目ともに、4〜5センチ程度の高さから、ゆっくりと円を描きつつ注ぐことによって、粉がお湯によって適度に攪拌されフレーバーが引き出されます。 ドリッパーの縁付近には、お湯をかけないですが、スピンによって縁の粉を落としてます。
コメント:
クレバーを用いた浅煎りのレシピです。中煎り深煎り用のレシピもあります。詳細はこちらから!
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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第16号スポンサーの TYPICA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業、セラード珈琲、カラベラコーヒーのサポートでお届けしました。
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Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)