#163: 虫、ペアリング、コーヒー

#163: 虫、ペアリング、コーヒー

おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?

前回のニュースレターの冒頭でも触れたように、今週Standart Japan編集長のトシは、イタリア・ミラノで開催される「Host Milano」という展示会に参加しています。このイベントは、2年に1度ミラノで開催されるレストラン・ホテル業界の国際展示会で、Standartからは創業者のMichalと英語版エディターのLuke、それにToshiの3名で参加しています。写真や動画などを取る余裕がほとんどなかったのですが、英語版Standartのハイライトにほんの少しだけ動画を載せているので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。本当に、ほんの少しですが(笑)

そして今週のStandart Japanは、次号に向けた怒涛の校了ウィーク。出来上がった記事たちを、よりよいクオリティで皆さんの手元へけられるよう、何度も何度も読み込んでいきます。次号もぜひ楽しみにしていてくださいね。

最後に、10月21日(土)〜22日(日)に東京・青山で開催されるコーヒーの祭典「TOKYO COFFEE FESTIVAL 2023」に、Standart Japanも出店します!10月21日(土)〜22日(日)の両日出店するので、ご来場される方は、ぜひブースに遊びにきてくださいね。当日は、先日のSCAJでも好評だったThe Weekend Brewの「号外」や、購読者限定のサコッシュバッグの販売などもあるのでお見逃しなく。詳しくは、こちらのInstagramの投稿もチェックしてみてください。約4年ぶりの開催となるTOKYO COFFEE FESTIVALは、Standart Japanの始まりの場所と言っても過言ではありません。当日読者の皆さんとお会いできることを、Standart Japanチーム一同心から楽しみにしています!

それでは皆さん、よい週末を。

編集長 Toshi

 

 

This Week in Coffee 
世界のコーヒーニュース

お隣さんとのいい関係

コーヒー器具ブランドのマルケニッヒとラ・マルゾッコが、両社のグラインダーとエスプレッソマシンを繋ぐペアリングシステム「The Sync System」を発表しました。専用のアプリ上で両社のマシンを繋ぐことで、理想的なエスプレッソの抽出に合わせて、リアルタイムでグラインドサイズを自動調整をしてくれる優れものです。

記事によると、両社のグラインダーとエスプレッソマシンをペアリングすることでアプリ経由でそれぞれの抽出・グラインド情報が共有されます。そのおかげで、仮にエスプレッソの抽出速度が設定値よりも速い場合も、グラインダー側が理想の抽出速度に合わせて挽き目を自動で変更してくれます。これは抽出速度が遅い場合も同様です。リアルタイム連携によって、ポップアップといった普段の使用環境とは異なる場所でも、即座に理想のエスプレッソ抽出を実現できるのが大きな利点の一つと言えます。

近年のトレンドの一つと言える、コーヒーマシン同士のワイヤレス連携。コーヒーブランドがこのトレンドをどのように商品へと落とし込み、その関係性を広げていくのか、今後とも目が離せません。

 

気になるニュース

▷  ケニア政府の斡旋のもと、今後同国のコーヒー農家と米スターバックスの間で直接取引が開始される予定。以前のニュースレター(#161)でも紹介したように、ケニア政府が実施したライセンス制度の変更の影響で、現在ナイロビコーヒー取引所での生豆の取引が滞っている状況です。 

▷ 今秋より、アラスカ航空の機内で、米・ポートランド州のスタンプタウンコーヒーロースターズのコーヒーの提供が開始。今年度中には、全てのフライトで提供が行われます。またポートランド空港、およびJFK空港の同社ラウンジでも、同様にコーヒーの提供が開始されるとのこと。

▷ 最新の研究で、気候変動や森林伐採に起因する送粉者(昆虫)の減少によって、コーヒーやカカオ、マンゴーなどの熱帯作物の生産リスクが高まっているとの報告が。熱帯作物の多くは、ミツバチなどの昆虫を介して受粉活動を行っているため、送粉者の減少や生物多様性の低下によって、作物の生産リスクが増加しているとのこと。

▷ ブラジルのスペシャルティコーヒー協会が、トレーサビリティ企業「オリテイン」との連携を発表2024年12月以降、EUへのコーヒー輸出に際して必要となる、コンプライアンス証明への対応の一環となります。EUの新たな法案については、以前のニュースレターもチェック。

▷ 無印良品銀座店で、先月のグランフロント大阪に続いて、関東初のMUJI COFFEEがオープン。銀座店のオリジナルブレンドの販売も行っており、同じ建物内のMUJI DinerやMUJI Bakeryでの注文も可能です。

物足りないあなたへ

スヌープドッグが、立ち上げて数ヶ月の自身のコーヒーブランド「インドxyz・コーヒー」を手放すと発表。オランダのスタートアップ企業が、コーヒーサプライチェーンに関するポッドキャストを開始。

コーヒーイベント

▷ 東京:Good Coffee Farmsが主催するサステナブルコーヒーのお祭り「TOKYO GOOD COFFEE FESTIVAL 2023」が、10/21(土)〜22(日)に開催!同社の生豆を取り扱う全国各地のロースターが集まります。同日開催中のTOKYO COFFEE FESTIVALの会場とは、銀座線一本で行き来可能。当日はハシゴで決まりですね。

▷ 東京:「TOKYO COFFEE FESTIVAL」が、10/21(土)〜22(日)に開催!STANDARTも出店しますよ!

▷ 岩手:岩手県盛岡市で、ネルドリップに特化したコーヒーフェス「盛岡珈琲フェスティバル」が10/21(土)〜22(日)に開催!

▷ 東京:「ルミネ新宿コーヒーフェスティバル」が、10/28(土)〜29(日)に開催!イラストロゴもいい感じです。

▷ 群馬:高崎市役所前広場城址公園にて、群馬コーヒーフェスティバル「珈琲愉時」が11/25(土)〜26(日)に開催!現在ラウドファンディングも実施中です!

 

日本各地で開催されるコーヒー関連のイベント情報を募集しています! Standart CommunityやInstagramのDMやメール(hello@standartmag.jpでぜひシェアしてください!

 

 

What We're Drinking
今週のコーヒー

今週はお休みです!

  


What's New in the Community?
Standart Communityで起きていること


 

今週のStandart Communityでは、Standart Japan 第25号でシャウトしてくださった「注文に時間がかかるカフェの発起人、奥村 安莉沙さんをお呼びしてオンライントークを行いました!

吃音当事者がスタッフ・接客を行う「注文に時間がかかるカフェ」。始めるきっかけとなったお話や、そもそも吃音とはどんなものなのか、さらには「注文に時間がかかるカフェ」から見える「注文が待てない社会」まで、様々なお話を伺いました。

今回のトークの内容は、後日Standartのジャーナルにブログ記事としてアップする予定ですので、ご都合が合わなかった方はぜひそちらを楽しみにしていてくださいね!

 

※Standart Japan​定期購読者の皆さんにはCommunityへの招待状をメールでお送りしています。まだの方はぜひご参加ください!

 

Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート

SARAH VAUGHAN AND HER TRIO AT MISTER KELLY’S

先日、たまたま渋谷のレコードショップで見つけてジャケット買いしてしまった、アメリカのジャズボーカリスト、サラ・ヴォーンの1958年発売のレコード。低音から高音まで美しく響き渡る歌声を聴けば、女性ジャズ・ヴォーカリスト御三家に名を連ねるのも納得です。太く芯のある美声が瞬く間にニューヨークのアポロシアターへと連れていってくれるような1枚。秋の夜風に当たりながら読書と共に楽しむ時間は至福のひと時です

 

Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ 

 

稲葉 都恵 aka Kuni

大阪生まれ。東京のインターネット広告代理店での営業を経て、転職を機に憧れだった海外生活を決心し、カナダ、バンクーバーへ渡る。9年のカフェマネジャーの経験の後、現在はスイスウォーター社のカッピングルームテクニシャンとして、品質管理に携わっています。バリスタとして、様々な大会へもチャレンジし続けています!

  

5 questions

今気になっている問いは?

「コーヒー業界のキャリアパス」
バンクーバーでコーヒーをはじめて10年。キャリアパスを考えるタイミングで、いつも選択肢の少なさを見てきたからです。コーヒーについて学ぶことは絶えないんですけどね。
   

お気に入りの場所は?

「水辺」
川や湖など森林に囲まれた水辺が癒しスポット。すごく心が穏やかになるんです。週末のお天気がいい日は、良く水辺を求めてお散歩に行きます。

 

譲れないこだわりは?

「周りの人の時間を大切に考えること」
自分の時間は無駄に使ってしまうことも多いですが、周りの人のものにはリスペクトを持ちたいから、でしょうか。

 

今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?

まさに今、だと、帰省中なので、高校や大学時代の友人たちです。

 

一番聞かれたくない質問は?

「長期的展望、将来のプラン」
現実主義のリアリストなので、長いスパンでの目標を持つことが得意ではなく、いつもふんわりとしか答えられないからです。

Fancy a refill?
編集後記 

近くの米屋を訪れたら今年の新米を発見し、ウキウキしながら購入。その後、米袋を抱えたまま八百屋やカフェをふらついていたら、行くところ行くところで店員さんや地元の方々と新米の話題で盛り上がりました。多分わんちゃんを連れて散歩してる人と、自然と会話が生まれるのってこんな感じなんだろうなと。今度米袋を抱えて散歩してみようかな。

Takaya

 


今週の The Weekend Brew はいかがでしたか?

バックナンバーを含め、The Weekend Brewの感想やコメントはぜひ #standartjapan のハッシュタグと共にシェアをお願いします! 質問はメールでお待ちしております。またお友達やご家族など、The Weekend Brew を一緒に楽しんでもらえそうな方にこのメールを転送していただけると嬉しいです。

Standart JapanのウェブサイトInstagramFacebookもぜひチェックしてみてくださいね。

今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第25号スポンサーのPostCoffee、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業TYPICAセラード珈琲Probat x DKSHSYU HA RIのサポートでお届けしました。

LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi & Nanako)