おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?
今日は皆さんに嬉しいお知らせ!
The Weekend Brewは、このISSUE no. 150で3周年を迎えました!!
皆さん、いつも楽しみにしてくださってありがとうございます。毎週読んでくださる方がいるからこそ、こうして記念すべき150回目を迎えることができました! 初回のISSUE no. 1を見返すと懐かしく、心改まる気持ちになります。途中からご購読をスタートした方は、私たちがなぜニュースレターを始めたのかをこちらからご覧になれますので(ちょうど三年前の今日に投稿したブログ記事!)、コーヒーブレイクにでもチラ見してみてください。
今年はニュースレターの周年をお祝いする企画は特に準備しなかったのですが、実は今、このThe Weekend Brewを拡張する新しいプロジェクトを立ち上げているところです。ご案内はまだもう少し先になりますが、楽しみにしていてくださいね。
そして、8月にリリースとなる次号のStandartはとっておきの号になります。現在、校了前の最後の追い込み真っ最中ですが、皆さんにお届けできるのをすでにワクワクしているところです。
雑誌もニュースレターも、少しずつ変化を重ねながらより良いものをこれからもお届けしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。お友達のコーヒーラバーでまだニュースレターを登録していない人がいたら、ぜひ勧めていただけると嬉しいです。
それでは毎年恒例、これまでのThe Weekend Brewの軌跡を、数字やイラスト、GIFで振り返ってみたいと思います。
改めて、皆さんいつもありがとうございます!
This Week in Coffee
世界のコーヒーニュース
カスタマイズの責任の所在
消費者の権利意識の向上を目指すロビー団体「ウィッチ?」が、英国の大手コーヒーチェーンが提供するコーヒーフラッペ/フラペチーノの砂糖含有量に関する調査を実施。その結果、複数の商品に1日の砂糖摂取量の目安(約25~30g)を大幅に超える砂糖が含まれていることが明らかになりました。
報告によると、例えばスターバックスのキャラメルフラペチーノ(セミスキムミルク)には約48.5g、カフェネロのベルギーチョコレート&ヘーゼルナッツフラッペは約44.3g、コスタコーヒーのチョコレートファッジブラウニーフラッペモカ(オーツミルク)には約42.6gの砂糖が含まれていることが分かったとのこと。「ウィッチ?」がこの件について各企業に問い合わせたところ、広報担当者からは、「企業として商品成分の認知拡大に努めている」、「主力商品であるアイスラテの砂糖含有量は適正である」、「全てのドリンクはカスタマイズ可能である(=糖質を下げられる)」などのコメントがあったそうです。実は英国では、糖分の過剰摂取に伴う健康被害防止を目的に、規定以上の砂糖含有量のドリンクに課税を行う”砂糖税”が導入されているものの、現状コーヒーシロップを用いたドリンクは課税の対象外になっているとのことです。
以前紹介した、英国の大手コーヒーチェーンを対象としたカプチーノのカフェイン含有量調査や、小売店のドリンク製造・提供に際してカフェイン含有量の表示義務が発生する台湾の事例を見ても、商品の透明性と消費者の安全が表裏一体の関係にあることは明らかです。独りよがりではない「透明性の追求」が、今改めて求められているのかもしれません。
気になるニュース
▷ アフリカ・シエラレオネ共和国で、コーヒー原種「コフィア・ステノフィラ種」の栽培実験が成功。同品種は、アラビカ種と同等のフレーバーと、アラビカ種より高い耐熱性を兼ね備えているとして現在注目が集まっています。その他の詳細は以前のニュースレターもチェック。
▷ 今年8月から国際フェアトレードラベル機構(FLO)が認証コーヒーの最低取引価格の引き上げを行うのに対し、フェアトレードUSAは認証コーヒーの取引価格の凍結を発表。その理由として、世界的なインフレが生じている中で取引価格を引き上げることは、コーヒー需要の低下を引き起こし、結果的に農家の収益増加に繋がらないと述べています。
▷ 国連専門機関の一つである世界気象機関が、各国政府にエルニーニョ現象に伴う異常気象に関して警告を行いました。発表によると、2023年後期から見込まれるエルニーニョ現象によって、世界最高平均気温(2016年)を上回る可能性が高いとのこと。コーヒー業界では、異常気象の影響によるロブスタ生産高の大幅減少が危惧されています。
▷ ブラジル国内で、オリジン検証システム「オリテイン」が導入予定。同システムは、商品の化合物分析とオリテインの管理する原産地データを照らし合わせ、商品の原産地証明を行うというもので、COE出場コーヒーのオリジン検証にも活用されています。
▷ エアロプレスから、通常モデルの2倍容量を実現したXLサイズが登場。専用のカラフェが付属されているのも嬉しいポイント。今後のエアロプレスチャンピオンシップとの絡みも楽しみです、とりあえず腕立て伏せはしやすくなってそう。
物足りないあなたへ
カナダのスペシャルティコーヒー協会がアニュアルアワードを立ち上げ。カスカラ入りのスパークリングエナジードリンクが登場。
コーヒーイベント
▷ 東京 :Coffee aid チャリティーイベント vol.3が、本日中野セントラルパークで開催!
▷ 熊本:ブラジルのコーヒーに特化したBrazil Coffee Festivalが、7/17日(月祝)に熊本の早川倉庫にて開催。
▷ 福井:福井コーヒーフェスティバルが11/4~5に開催予定!現在出店者も募集しているようですよ!
※日本各地で開催されるコーヒー関連のイベント情報を募集しています! Standart CommunityやInstagramのDMやメール(hello@standartmag.jp)でぜひシェアしてください!
What We're Drinking
今週のコーヒー
Haiku Coffee Roasters 大阪(地図)
大阪・梅田の隣町、中崎町エリアに2018年オープンしたロースター。オーソドックスなコーヒーからトレンドのコーヒー、浅煎りから深煎りまで、どんな方でも楽しめるコーヒーを提供するコーヒー屋です。飲みやすさと甘味にこだわった焙煎が特徴です。
生産者:ウィルトン ベニテズ氏
農園: Granja Paraiso92農園
生産地域:コロンビア カウカ県ピエンダモ (地図)
品種:カスティージョ
精製方法:ダブルアナエロビックウォッシュド(WITH YEAST AND THERMAL SHOCK)
テイスティングノート:ストロベリー, パイナップル, キャラメル
編集長のコメント:
ピエンダモエリアのコーヒーをニュースレターでご紹介するのは1年ちょっとぶりです。イーストと熱衝撃を加えたダブルアナエロビック精製。熱衝撃は精製処理の途中で温水と冷水を交互に使う実験的なプロセスで、発酵段階で酵素や微生物の働きをコントロールする目的があるんだとか(詳しくはこちら)。挽いた豆にお湯を加えると、金木犀の香水のような香り。味わいも香りから連想されるようなガツンとくるフレーバーなのかなと思いきや、一口飲んでみると、まずそのまろやかでクリーミーなテクスチャに驚かされます。よく熟した洋梨とライムと砂糖を混ぜたようなモヒート感。みずみずしく、シダ植物や紫の花のようなイメージが浮かんできます。温度が下がりぬるめの温度になると、りんごの蜜やパイナップルを連想させ、ジューシーで花の香りがする蜂蜜っぽさが顔を覗かせます。そしてとてもとても甘い。冷めてくるとそれぞれの味わいに輪郭がついていくようで、緑茶っぽいニュアンスも後味に感じます。フレーバーやアロマは個性的ですが、全体的にどこか落ち着いている印象で品があります。素晴らしいコーヒーでした。ごちそうさまでした! 飲んでみたい方はこちらから。
What's New in the Community?
Standart Communityで起きていること
今週のStandart Communityでは、カフェラテとカフェオレの違いや、カフェオレのフォームミルクの有無について議論が交わされました。外国からのお客さんがカフェラテを好まれる傾向にあるようですが、確かに特にヨーロッパではエスプレッソが主流のようで、先日チームStandartで参加したアテネでのWorld of Coffeeでも、試飲としてエスプレッソを出しているロースターさんが日本と比べるとはるかに多い印象がありました。
カフェラテも良いですが、フィルターコーヒーとミルクの掛け合わせも、楽しみ方が無限にありそうですね。あなたのお好みは?😘
※Standart Japan定期購読者の皆さんにはCommunityへの招待状をメールでお送りしています。まだの方はぜひご参加ください!
Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート
「A Mosh Pit in the Clouds」
コートジボワール育ちサウス・
ロンドンベースのシンガーソングライター、フラワーオブラブが昨年リリースしたEP。メランコリーだけどポップでグランジやガレージロックの要素も伝わってくる、彼女の多面的な魅力が詰め込まれた12分間。90年代を思わせる「I Gotta I Gotta」のダサカワイイMVもクセになる。
実はもっと早くこの作品を紹介しようと思っていたんですが、すっかり忘れてしまっていました。そのことを思い出したきっかけが最新シングルの「Coffee Shop」だったというのはちょっと話としてできすぎ……?
Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ
西脇章太郎
徳島県出身の27歳です。高校卒業後に上京し、2016年に石谷貴之バリスタに弟子入りさせて頂きました。5年間修行後の2021年に現在所属している_Nem_Coffee&Espressoに入社しました。
4度目の挑戦となった昨年2022年のJapan Barista ChampionshipでFainalへと進み4位という順位を頂きました。バリスタのトレーニングやイベントでのコーヒーサーブなど、多方面での活動も行なっています。
5 questions
今気になっている問いは?
サスティナブルな未来への取り組みです。 この先何年、何十年とコーヒーに携わりたいと思っているバリスタとしては、やはり常に気になる問題です。 コーヒーを提供する現場や私生活で少しづつでも意識し、自然と社会が調和出来美味しいコーヒーが楽しみ続けられる未来へと進みたいです。
お気に入りの場所は?
僕はサーフィンをするので海が好きです。 特に地元の穏やかな夕方の海上で、波待ちしている時が一番お気に入りです。 夕焼けは本当に綺麗ですし、波に揺られていると落ち着きます。
譲れないこだわりは?
モノを多く持たない様にしています。 ミニマリストとかではないのですが、その方が気持ち的に軽く本当に好きなものを大切に出来る様な気がするので。 その代わり好きで、本当に欲しいものなら少し背伸びしてでも買ってしまいます。
今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?
家族です。
最近、何に感動した?
先月ギリシャで行われたWorld Barista Championshipの決勝最後1位と2位の結果発表の場面に感動しました。 とても紳士的で情熱があってお互いへのリスペクトを感じ、心から素晴らしいと思い感動しました。
Fancy a refill?
編集後記
先日、念願だったジャズセッションに参加。ジャズピアノ歴1年ほどの自分にとって、参加のハードルは非常に高かったのですが、失うものはないとハードルをくぐってお店を訪問。初心者も温かく迎え入れてくれるお店とプレイヤーの方々のおかげで、とても思い出深い(といっても緊張してほぼ忘れた)経験となりました。自分の密かな夢である「海外のジャズバーでセッションに参加する」に向けて、これからも細々と練習に励みたいと思います。
Takaya
今週の The Weekend Brew はいかがでしたか?
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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第24号スポンサーのTYPICA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業、Swiss Water、Faema x DKSH、Fellow x Kiguのサポートでお届けしました。
LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi & Nanako)