急成長するインドのコーヒービジネス市場を追っていきます。
気になるニュース
▷ コンゴ共和国とその周辺地域で、大雨による大規模な洪水・土砂崩れが発生。現在までに少なくとも411人が死亡、5000人以上が行方不明であると報告されています。コーヒー農家・協同組合にも甚大な被害が出ており、現在非営利団体「コーヒーグラウンド」が支援に向けたファンドレイジングを実施中です。
▷ イタリア発のコーヒー器具メーカー「シアード」から、プアオーバー用のマニュアルブリューワーが登場。中央のシリンダー内にコーヒー粉をセットし、外側にお湯を注ぐと、側面の12の小さな穴からお湯が一定のスピードで流れ込み、安定した抽出が行われます。
▷ ギターメーカーのフェンダーが、ブランド初のフラッグシップストアを東京・原宿にオープン予定。ストア内には、ヴァーヴコーヒーロースターズ監修のもと、オリジナルコーヒーが楽しめる「フェンダーカフェ」も併設されます。
▷ コーヒーブランド「Cxffxxblack」が、バリスタの交換留学プログラムに向けた資金調達を実施中。同プログラムは3つのフェーズから構成され、①米国から4人の黒人バリスタをオリジントリップに派遣、②アフリカ大陸から4人のバリスタを米国に派遣、③:①、②の様子をまとめたドキュメンタリーの制作、を予定しているとのこと。
▷ CNNの収録中、レポーターであるフィル・マッティングリー氏が、手元にあったコーヒーカップをこぼしてしまうというハプニングが発生。後日、彼には「スピル(こぼした)・マッティングリー」というあだ名が与られました。
物足りないあなたへ
エアロプレスチャンピオンシップ2023の開催地が豪州・メルボルンに決定。カリフォルニア州発のロボットバリスタ「ボットバーコーヒー」がニューヨークに初上陸。ネスプレッソから、使用済コーヒーカプセルをアップサイクルした腕時計が限定発売。お買い求めはこちらから(お値段のチェックはお忘れなく)。
コーヒーイベント
▷ 福島:THE COFFEE'S Chapter01 ~流伝~が開催!(5/27&28)福島市内外のロースタリー・カフェが集結するそうですよ。なんとイベント限定のマガジンも!
▷ 岩手:Iwate Coffee Festivalが開催!(6.3&4)全国から素晴らしいショップが集まります。
※日本各地で開催されるコーヒー関連のイベント情報を募集しています! Standart CommunityやInstagramのDMやメール(hello@standartmag.jp)でぜひシェアしてください!
What We're Drinking
今週のコーヒー
ease coffee 千葉(地図)
ease coffeeは千葉県柏市高柳に店舗を構えるスペシャルティコーヒーロースターズです。美味しいコーヒーが日常に溶け込む姿『Blend your life』をコンセプトとし、お客様の生活に馴染み、キャンディを溶かしたようなコーヒーの焙煎、抽出を目指しています。のどかな町で憩いの空間と心地よい時間をゆっくりとお楽しみください。
生産者:キリミロウォッシングステーション
生産地域:ブルンジ カヤンザ県カヤンザ地区(地図)
品種:ブルボン
精製方法:ウォッシュト
テイスティングノート:青リンゴ、洋梨、ナッツ、ドライマンゴー、ミルクチョコ
編集長のコメント:
ニュースレターでは2年以上ぶりのブルンジ。オランダに住んでいた時はよく目にしていた産地のコーヒーですが、日本ではそこまで頻繁に飲む機会がこれまでありませんでした。そんなこともありワクワクしながら封を切ります。豆を挽くと、雨がしとしとと降り、草木から水が滴る森のような土木の香りを感じます。情景が浮かんでくるよう。準備ができ一口啜ると、まず初めにブラックティーを彷彿とさせる黒糖のような自然な甘さとお茶感。カスカラ(コーヒー果皮茶)のような、ドライラズベリーやドライチェリーを感じさせる濃縮された果実味も。ハーブや柑橘系のピールのようなニュアンスもあり、甘夏を思い出しました。温度が下がってくると、雰囲気がガラリと変わり、ジューシーな果実感の伸びとナッティな風味が加わり、後味にはオレガノっぽさも。スーッと入ってくる飲み口と味わいの変化も多様で面白く、どこか気持ちがウキウキするコーヒーでした。ごちそうさまでした。飲んでみたい方はこちらから。
What's New in the Community?
Standart Communityで起きていること
今週のStandart Communityでは、先日のゴールデンウィークに東京・狛江市で開催された「珈琲参道」のイベントレポートが共有されました。両日ともに天気に恵まれ、新緑に包まれたお寺の境内で音楽とコーヒーに浸る時間は大盛況だったそうです。来年は是非行ってみたい!
※Standart Japan定期購読者の皆さんにはCommunityへの招待状をメールでお送りしています。まだの方はぜひご参加ください!
Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート
『ザ・ホエール』
A24製作・配給、ダーレン・アロノフスキー監督の最新作。恋人アランを失ったショックから過食状態に陥ったチャーリー(ブレンダン・フレーザー)は、体重272キロの巨体がゆえに歩行器なしでは歩くこともままならない状態。アランの妹で看護師のリズから看護を受けながら、オンライン授業でエッセイ講師として生計を立てているものの、心不全が悪化し、リズから余命わずかであることを伝えられます。自らの死期を悟ったチャーリーが、妻との離婚以来疎遠だった娘エリーとの関係を取り戻そうと奮闘する人生最期の5日間の物語。
本作では、ほぼすべてのシーンがチャーリーの自宅内で展開されていきます。原作である舞台劇を彷彿させるこの作りは、米国で深刻化する過食・肥満の問題が社会的に十分に取り上げられていない(≒部屋の中に閉じられている)という現状を映し出しているようにも感じられました。また作品内で描かれるチャーリーの巨体は、なんと映像ではなく特殊メイクが施された実際の姿。撮影期間の約40日間、毎回4時間の特殊メイクの末に撮影されたという本作が、昨年度主演男優賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したというのも納得です。同じくA24配給、昨年アカデミー賞7部門を受賞した『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の主演ミシェル・ヨーとブレンダン・フレーザーが対談しているポッドキャストと合わせておすすめ。
Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ
田中 知輝
1989年8月6日奈良生まれ。学生の頃に初めてバーでカクテルを飲んだ際、化学実験みたいだ!と思い興味を持ちました。卒業後にバーテンダーの世界へと入り、その後、遠回りをした時期もありましたが2021年に奈良県桜井市の「THE SAILING BAR」勤務時、WORLD CLASSやカンパリといったカクテルの大会にも出場。2022年10月より株式会社大一電化社 やまのべ焙煎所でロースターとして日々コーヒー豆の焙煎をし、バーテンダー活動も兼任、大会やイベント等に参加させて頂いております。コーヒー業界に入って間もないですがよろしくお願いいたします。
5 questions
今気になっている問いは?
「コーヒー豆の酸味について」
現在、ロースターとして活動させて頂いているのですが焼きあがったコーヒー豆をカッピングする際、この酸味は生豆由来なのか、焙煎の乾燥段階で酸味の要素が育まれるのか、そして、その要素が焙煎中に穏やかになるにはどうしたら良いのかなどを最近は考え、自分自身の課題になっています。
お気に入りの場所は?
「奈良県十津川村の玉置神社」
お気に入りの場所です。私の住む地域(同じ奈良県)から車で3時間ほど運転して伺っています。山の中にあり空気がとても綺麗で携帯も通じない場所なのですが私にとってのパワースポットです。
譲れないこだわりは?
「MT車」
車について全然詳しくないのですが運転が好きで移動中も楽しみたいと思いMT車を買いました。今はホンダのCR-Zが愛車です。
今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?
今は特定の誰かと飲みたいと言わず、やまのべ焙煎所のチームで焙煎したコーヒーを使い、他愛もないおしゃべりをしながら多くの方とコーヒーを楽しみたいです。
あなたのとっておきの料理レシピは?
料理ではなくカクテルですが、ジンとカンパリ、ベルモットを使った「ネグローニ」は私にとって特別なカクテルです。爽やかさとビター、そして複雑な味わい。完成されたカクテルだと思いお気に入りです。
Fancy a refill?
編集後記
自分が生きているようで、自分より大きななにかに導かれているような感覚があったり、初めての出会いの中になつかしさがあったり。頭では不思議に思いつつ、身体ではどこか確信があるコトって、実は日々いろんな場面に溢れているんじゃないかと感じることが増えました。自分という存在を世界に開きながら、説明できない確信を内側で大切にする。さまざまな出会いや経験の中で、その絶妙なバランスをとっていくような動的平衡を大切にしていきたいと思う今日この頃です。
Takaya
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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第24号スポンサーのTYPICA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業、Swiss Water、Faema x DKSH、Fellow x Kiguのサポートでお届けしました。
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Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)