#111: 同居人、腕立て伏せ、コーヒー

おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?

Standartが年に一度開催しているチーム一同が集うチームギャザリングから帰ってきました。今年の開催地はトルコ(現地での様子はストーリーハイライトで!)。年に一度と言いつつも、この3年近くはコロナ禍で開催できずに、ようやく開催できてメンバーたちととても濃い時間を過ごすことができました。

今年はDay 1 過去、Day 2 現在、Day 3 未来をテーマに、1日を午前と午後のセッションに分けてチーム全員でディスカッションしました。これまでの1、2年を振り返り、それぞれどんなサクセスがあったか、そしてどんな挑戦があったか。その学びを現在の課題にどう活かしていくか。今のStandartについてそれぞれが感じていることを共有し、意見を交換していきます。Standartとして、そして個人として、将来どんな姿を思い描いているかといったパーソナルな話も。

チームとしてのゴールがより明確となり、価値観を共有できた1週間でした。自分たちが好きだ!と思える雑誌を、これからも作っていきたいと思います。

最後に、トルコから帰ってきたら台風の影響で東京-福岡間の飛行機がキャンセルとなり東京での滞在が伸びてしまったのですが、その時にコーヒーで繋がった方々がコーヒーショップの情報や美味しいご飯どころなど沢山ご紹介してくれました。本当にコーヒーコミュニティは温かい!! 皆さんありがとうございました🙏

今週からは次号の校了に向けての追い込み。そして10/12~14で開催されるSCAJの準備なども進めています。

それでは今週も良い週末を。

編集長 Toshi

Standart Japan第21号に「コーヒーを飲むマスコット」(86ページ)にて、下記の通りマスコット名の表記に誤りがございました。読者の皆さま、ならびに関係者の皆さまにご迷惑をおかけ致しましたことを謹んでお詫び申し上げます。

誤)Takibo
正)Takibou

 

This Week in Coffee 
世界のコーヒーニュース

朝、同居人のコーヒーも淹れるべき?

先日The Guardianの連載「You be the judge」 にて、『朝、同居人のコーヒーも一緒に淹れるべきか?という問いが投げかけられました。同シリーズは、寄稿者が日常の疑問・不平についてThe Guardianに”提訴”し、読者が裁判官として判決を下す、言わば公開裁判のようなもの。今回の訴因は、シェア住まいの経験があるコーヒーラバーなら気になるところ。皆さんも是非裁判官になった気持ちで読んでみてください。

【訴状: スティーブさん】今回の原告は、毎朝のコーヒーが欠かせないスティーブさん。そんな彼の日々のフラストレーションの源は、同居人のハミッシュさんが「朝2人分のコーヒーを淹れてくれないこと」。スティーブさんは朝コーヒーマシンをセットする際、直前にハミッシュさんにコーヒーがいるのかをチャットで確認し、その都度抽出量を調節しています。一方、ハミッシュさんが朝コーヒーを淹れる際はスティーブさんには一切確認せず、毎回自分の分だけを準備するとのこと。しかもマシンにはコーヒーのでがらしが放置されており、後にスティーブさんがマシンを使う際には、まずコーヒーマシンを洗わなければいけないそうです。

【答弁: ハミッシュさん】ハミッシュさん曰く、スティーブさんの変則的な在宅勤務やお互いのZoom会議の兼ね合いから、普段ドアを閉め切っており、日中スティーブさんが家にいるのか気づきづらいとのこと。しかも家には電子レンジがないため、コーヒーを多く作り過ぎた、もしくは冷めてしまった場合、無駄になってしまう可能性が高いと言います。またハミッシュさんはスティーブさんのように朝型ではなく、朝完全に目覚めるまで (=コーヒーを飲むまで)は、できるだけ誰とも話したくないのが本音。スティーブさんが2人分のコーヒーを淹れてくれることはありがたく感じる一方、仮に自分の分しか淹れなかったとしても全く問題はないとコメントしています。

ジャッジの皆さんのご意見は、いかがでしょうか? ちなみにThe Gurdianの読者の投票 (リンクページの下部)では、スティーブさんに軍配が上がっているようです。

 

気になるニュース

▷ インドコーヒー委員会が、国産コーヒーの国内消費拡大に向けてAmazonとの提携を発表。国産コーヒーがより身近になる工夫として、Amazonの配達システム活用のほか、Amazonマーケット向けにお手頃価格のブレンドを2種ローンチしています。

▷ スターバックスがブロックチェーンベースのロイヤルティプログラム「Starbucks Odyssey」の全貌を公開。専用サイト上のゲームや課題をクリアすると入手できるNFT「旅スタンプ」は、売買できるだけでなく、スタバの限定商品や農場ツアーなどへのアクセス権にもなるそうです。

▷ ゴールドマンサックスが、社員にオフィスへの出社を促すインセンティブとして提供していたフリーコーヒー制度を廃止に。大手金融企業の間では同様にインセンティブ廃止、つまりは「バックトゥーノーマル」の動きが見られています。

▷ コスタコーヒーが、英国でオーツミルク限定の自動抽出マシンを初導入店舗での提供と並行し、自動マシンの利用者にも植物性ミルクの選択肢を提供するべくローンチに至ったそうです。

▷ 今月9日に、タイでエアロプレスチャンピオンシップ2022年が開催。大会には抽出への"姿勢"がハンパない猛者の姿も。

物足りないあなたへ

ベネズエラでコーヒー価格が高騰。中国のコーヒーチェーン「Luckin coffee」の創業者が、新たなカフェブランドの立ち上げへ。本誌20号のサンプルコーヒーを焙煎してくれたベレヴィルブリュルリーの東京店 (Belleville Brûlerie Tokyo)で、創業者デイビッドさんのトークイベントが10/16 (日)に開催予定です。

 

 

What We're Drinking
今週のコーヒー

 

KOPIKALYAN 東京(地図

2020年日本に初の海外ショップをオープンした、インドネシアのコーヒーロースターです。ジャカルタでは3店舗ほど店舗展開しています。
伝統的な精製方法からトレンドのものまで、ユニークなインドネシアの豆を使って、様々な島のローカルな豆を提供する情熱的なグループです。

 

生産者 POKMAS WALIDA / Green Argopure

生産地域東ジャワ州プロボリンゴ県アルゴプロ山(地図

品種LIni S795, Kartika

精製方法ナチュラル

テイスティングノート
チョコレート、ブラウンシュガー、ブルーベリー、レーズン、キャラメル、フローラルアロマ

編集長のコメント:

#81以来のインドネシア、東ジャワの方面は今回が初めてでワクワクです。挽いた豆からはナチュラル精製特有のワインやカカオニブのような発酵感のある香りが漂います。お湯を注ぐとカカオっぽさをさらに感じ、暖かい部屋においていたフルーツバスケットから香ってくる果実のよく熟れた匂いを彷彿とさせてくれました。一口目を口に運ぶと、フワーッと広がる花畑のようなフローラルなアロマが口から鼻腔へと駆け上がっていきます。柔らかなジューシーさが口の中を潤わせ、黒糖をキャラメライズしたような甘さと香りが広がります。そして追いかけてきてから追い抜いていくような、烏龍茶やブラックティーを思い出させてくれるインパクトあるお茶感があります。煮詰めたようなアメリカンチェリーも浮かびました。繊細さを感じつつも、芯のあるコーヒーで、喉奥に消えていく液体からはコリアンダーパウダーのようなニュアンスを感じ、別れ際も個性的だなぁと余韻に浸れます。発酵感がやや強めなインドネシアのコーヒーが多い中、この繊細さは体験したことがありませんでした。素晴らしいコーヒーでした!ごちそうさまでした。


Artists in Residence
Standartを彩るアーティストたち

アーティスト: 

ジュタラト・ピヨドニアシェ  ウェブサイトInstagram

プロフィール:

「Poupay」のアーティストネームで知られる、ニューヨーク在住のフォトグラファー。ストリートフォトグラフィへの情熱を胸に、都市生活で出会う奇妙な一面を写真に収める。過去にはタイ、ベルギー、ドイツ、米国での展示会を実施。The New York Timesをはじめ、大手メディアのコントリビューターとしても活動する。

最新の掲載記事:

Standart Japan 第21号「背景から蹴り出された存在」

 

Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート

PIRUY

北海道広尾町の人情ガイドブック『PIRUY (ピルイ)』。北海道に住む友人からこの本の存在を聞き、先日代官山TSUTAYA書店で購入しました。ちなみにタイトルのピルイとは、アイヌ語で広尾町を意味しているそうです。

”人情ガイドブック”と言われる所以は、その「人」を主軸に構成されるコンテンツです。グルメ、アクティビティ、特産品といったあらゆる広尾町の魅力が、常に生産者/そこに住む人々を起点に描かれており、人を通じて町の魅力を知っていくような、とても温かな読書体験でした。もしかしたらこの温かさは広尾町の空気感そのものなのかもしれないなと、ついつい想像が膨らみます。また各記事にはウェブサイトやInstagramのQRコードが付いており、それぞれの内容をより身近に感じられる工夫も印象的でした。

同誌の編集長である中村まやさんは、元々グルメメディア編集者として東京で活動後、自然豊かな十勝広尾町に魅せられ、2022年4月から移住。現在は猟師と編集者を兼業し、広尾町と東京のに拠点生活を行っているそうです。猟師免許取得から広尾町移住に至るまでの経緯、そして広尾町に住む一人としての思いが詰まった中村さん自身のインタビュー記事も必読です。

最後の一ページまで広尾町の魅力詰まった一冊 (個人的に裏表紙の写真がお気に入り)。今後北海道を訪れた際は、友人と共にこの本を片手に広尾町を訪れてみようと思います。


Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ 

 

東 弘和 アズマ ヒロカズ

大阪生まれ大阪育ち。2001年から、バリスタ人生をスタートさせる。バリスタの傍ら料理の修行も積み、2009年 BAR ZUMACCINO をオープンさせる。自ら主宰するラテアート大会、ZUMACCINO Cup を年1、2回開催し、全国のバリスタ達の交流の場としての役割をはたした。閉店後は、MAGNUM COFFEE のオーナー古荘利治氏に誘われ、現在大阪のmill pour MAGNUM Collection のヘッドバリスタを務める。CoffeeFest LatteArt Championship Osaka 2015 のチャンピオンであり、一般社団法人 日本ラテアート協会の理事も務め、多くのラテアート大会の審査員を務めている。ソムリエ資格も有し、無類のお酒好きであり、アメカジ雑誌から、たびたびお声掛かるほどの筋金入りのデニムマニアである。

5 questions

今気になっている問いは?

「なぜ若者はジーパンを穿かない??」
ジーパンって、穿く人の個性がストレートに色落ちに反映されて、唯一無二のカッコ良さがあると思ってるんですけどね…。若者に言わせると「ジーパンはおじさんが穿くモノ」らしいです…

お気に入りの場所は?

「公園」
休みの日に、娘を連れて公園に行くのですが、緑も多く、子供達が無邪気に遊んでいる様子を眺めてると時間が経つのを忘れてしまいますね。ほんとに穏やかな心になります。

譲れないこだわりは?

「デニム(ジーパン)」
18の頃から、ジーパンに執着しております(笑)1970年代以前のヴィンテージと言われるリーバイスのデニムは、本当に色落ちが素晴らしくて芸術品なんですよね!話すと長くなるので、この辺でやめときます(笑)

今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?

「天国の妻と」
普段、私のことを全く褒めない妻でしたが、私の淹れるカフェラテだけは、素直に「1番美味しい」と言ってくれていたのを思い出します。

最近感動したこと

娘の花奈(5歳)に、大人になったら何になりたい?って聞いたら、ママ(妻)の写真を指して「ママになりたい!」と。泣きそうになりました。すいません、じつは泣きました。

 

Fancy a refill?
編集後記 

長距離移動の際は必ずフィクションを1冊携えるようにしています今回チームトリップの移動中に読んでいたのが米国のSF作家テッド・チャンの短編集『息吹』でした。

あともう少し目的地が遠ければ……と車や電車の中で度々願うほど魅力的な作品がつまったこの本についてはまた今度Inspirationで触れられればと思っていますが、訳者である大森 望さんがあとがきで紹介していたとある記事が、収録作品に負けず劣らず興味深いものでした。

その記事とは、2019年にテッド・チャンがNYTに寄せたオピニオン記事で、タイトルは「It’s 2059, and the Rich Kids Are Still Winning(2059年なのに、金持ちの子にはやっぱり勝てない)」。認知能力向上のためのゲノム編集が高所得者層で一般化した2059年の社会で、格差是正のために一部の低所得者層の子どもに同様の処置を施す政府の施策の結果について詳説した記事、の体をとった物語です。現代社会への皮肉が効いたノンフィクションのようなフィクションを三連休最終日のお供にどうぞ。

Atsushi

 


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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第21号スポンサーのTYPICA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業FAEMA x DKSHSwiss Waterブルートーカイコーヒーのサポートでお届けしました

LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)

#111: 同居人、腕立て伏せ、コーヒー

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