Standart Japan

Meet Our Partners: cores

Meet Our Partners: cores

「それぞれをそのままに—Coffee as It Is」をスローガンに、純金コーティングされたゴールドフィルターを主力商品とするcores。そんな彼らがStandart Japan10号のパートナーを務めてくれました。今回のMeet Your Partnerでは、同社の歴史やゴールドフィルターの開発秘話について、coresの広報・PR・商品企画に携わる加藤薫さんにお話を伺いました。

 

—coresの運営会社である株式会社大石アンドアソシエイツのメインビジネスは、家電製品の輸入販売とのことですが、そこからどういう風に自社製品の開発へと取り組んでいったんでしょうか?

ヨーロッパデザインの家電製品を輸入販売する中で、日本市場のニーズに合わせて製品をカスタマイズすることの重要性を強く意識したことから自社開発が始まりました。

20年前、イギリスでは一般的だった電気ケトルを日本で販売するにあたり、容量や使い勝手、サイズといった基本的な仕様を変えないとなかなか日本市場で受け入れられないと考え、オリジナル製品の開発に着手し、ラッセルホブスカフェケトルをリリースしました。

以後、基本的なデザインアイデンティティは活かしながら、日本向けにカスタマイズするスタイルで製品開発を行っています。その開発ノウハウを生かし、コーヒー器具ブランドの立ち上げに至りました。

 

 

コーヒー器具の開発プロセスでは、どんな点を特に意識されていますか?

コーヒーの主役はあくまでもコーヒー豆であり、コーヒー器具はコーヒーの美味しさを引き出すための道具だということです。つまり、cores製品を通してスペシャルティコーヒーの持つ個性、ポテンシャルを最大限に生かすお手伝いをしようとしているんです。プロダクトブランドである私たちは、コーヒーにこうでなければならないといったオピニオンを持つべきではないと考えています。

コーヒーを取り巻く人々にはさまざまな考え方があり、多様性が生み出されています。私たちも試行錯誤しながら挑戦を繰り返すことによって、新しい価値を生み出すことができればと思っています。

 

確かにウェブサイトを見ても、「他社製品に比べてうちの器具だとコーヒーがこんなに美味しくなる」といった宣伝文句に終始せず、ゴールドフィルターのページにもペーパーフィルターやネル、ナイロンフィルターなどについての説明が掲載されていますよね。ところで、ゴールドフィルターの開発には丸山珈琲も関わっていたとのことですが、このコラボレーションはどのように生まれたんですか?

元々はコーヒーメーカーの開発・研究で丸山珈琲に協力を依頼したのが同社との協業の始まりでした。そのなかで、抽出温度やシャワーヘッドの形状など製品によって細かな差異は無数にありますが、味を大きく左右するのはフィルターだということに気づいたんです。

Standartの読者の方なら試したことがあるかもしれませんが、ペーパー、ナイロン、ステンレスといった素材の違い、円錐型、バスケット型といった形状の違いでコーヒーの味わいには違いが生まれますよね。では、最もコーヒーをおいしく抽出できるフィルターは何なのだろうかと、そこに開発研究の価値があると考えたわけです。

実際の開発プロセスは結果(=コーヒーの味)をもとに要因を推測することの繰り返しでした。具体的には、フィルターの素材、フィルターの形状、メッシュの形状を変えた多数のサンプルを作り、丸山珈琲によるコーヒーの抽出液の評価から、それぞれの味の傾向とその要因をディスカッションし、また改良サンプルを作るというプロセスを繰り返していました。文字通りトライアンドエラーの連続でしたが、今振り返ってみると丸山健太郎氏という味覚のスペシャリストの協力があったからこそ製品化にたどりつけたのだと痛感します。

最終的にゴールド素材と高温短時間抽出を可能にする縦長のメッシュ形状に辿り着き、その後も追加検証をしていますが、味という点で当初の結論から変化はありません。

 

 

丸山珈琲だけでなく、マグカップの「キキマグ」はORIGAMIとのコラボレーションから生まれた商品ですよね。積極的に他社との協業に取り組む姿勢にはどんな狙いがあるんですか?

モノづくりにはそれぞれの分野におけるエキスパートがいます。その人たちの専門的な知識やノウハウと、言わば門外漢の私たちの考えが融合したときにこそ、新しいモノが生まれるのではないかと考えているんです。

また、それぞれの分野で活躍されている方々とのコラボレーションは大きな刺激となり、モノづくりへのモチベーションと新たなヒントを得ることに繋がっていると感じているのが主な理由ですね。

さらに広い視野で見ると、良い生産者なくして良いコーヒーは生まれません。丸山珈琲ほかコーヒーと向き合う方々と交流していると、多くの人が頻繁に産地に赴き、生産者をリスペクトしていることに気付かされます。

カップの上に直接置いて使えるシングルカップゴールドフィルター(下写真)は、そのような方々が産地でコーヒーを淹れるときのことも考えて開発したものです。さらに、新興国の小規模農園などでは、自分たちが栽培した豆がどのように飲まれているのか知らない方も多いと聞きます。そこで、SCAJで産地の方々にシングルカップゴールドフィルターを配りたいとオファーし、シングルカップゴールドフィルターを配布する活動もスタートさせました。

 

 

今回Standart Japanをサポートしてくださることになった決め手は何だったのでしょう?

スペシャルティコーヒーに関心がある方というcoresの顧客層とStandart Japanの読者層がマッチしそうだなというビジネス的な視点はもちろんありました。ただそれだけではなく、コーヒーに関わるカルチャーや背景が分かりやすく表現されており、サポートを通じて少しでもコーヒー文化の発展に役立てるのではないか、という想いも大きかったですね。

 

——最後に、Standartの読者にメッセージをどうぞ!

11月下旬~12月上旬にかけて、六本木ミッドタウンにあるISETAN SALONE(イセタンサローネ)内にcoresのポップアップショップを出店します。ショッピングを楽しみながら、coresで淹れたコーヒーをお楽しみ頂けるイベントを予定してますのでお楽しみに! イベントやお店、会社・施設などへ「出張ゴールドフィルター」をご希望の方には喜んでお伺いいたしますので、ウェブサイトのコンタクトページからお気軽にご連絡ください。

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