コンパクトなボディに宿る、イタリアン・スピリット FAEMA XCompact

コンパクトなボディに宿る、イタリアン・スピリット FAEMA XCompact

近年、コーヒー文化は専門店だけで楽しむ時代から、多様な場所で気軽に体験できる時代へと移り変わっています。オフィスやホテル、商業施設など、日常のさまざまなシーンで、上質な一杯を求める声が高まっているのです。そんな変化の中で注目を集めるのが、世界中で愛されるエスプレッソマシンブランド、FAEMAが手がける全自動コーヒーマシン「XCompact」。小型でありながら、空間に調和するデザインと操作性の高さを両立させたこのマシンは、従来の全自動マシンのイメージを刷新しつつあります。

場所を選ばず設置できるスマートな設計と洗練されたデザインで、オフィスやホテル、ラウンジやベーカリーまで、あらゆる空間を瞬時にイタリアンバールの雰囲気へと変えます。操作は直感的で簡単、バリスタがいない環境でも本格的な一杯を楽しめるユーザーフレンドリーなマシンです。小さなサイズに秘められた革新性とエレガンス。XCompactは、コーヒーのある空間に新しい価値と体験をもたらします。

本記事では、Standart Japan 31号のパートナーを務めてくださったFAEMAの日本総代理店、DKSH社の本多奈津美さんに、XCompactの魅力や市場背景、導入先での可能性について伺いました。

 

FAEMAといえば、E61をはじめ、数多くの伝説的エスプレッソマシンを世に送り出してきた長い歴史を持つエスプレッソマシンメーカーブランドです。そんな同社が全自動マシンの開発に乗り出した背景にはどのような市場変化や顧客ニーズがあったのでしょうか?


FAEMAが全自動コーヒーマシンの開発に注力する背景には、世界的な市場の変化と顧客ニーズの高まりがあります。

近年、消費者は「専門店だけでなく、オフィスやホテル、商業施設など、多様な場で気軽にコーヒーを楽しみたい」と考える傾向が強まっています。これに伴い、バリスタが常駐しない環境でも安定した品質を求める声が増え、オフィスコーヒーやセルフサービス、効率化のニーズも高まってきました。さらに、人材不足や教育コストの削減の観点から、バリスタに頼らず再現性のある抽出が求められる状況も生まれています。こうした市場や顧客のニーズに応えるべく、FAEMAは全自動マシンの開発に取り組むことを決めました。

 

XCompactは小型でありながら、FAEMAらしい高い抽出品質を実現しています。全自動マシンというと「便利だけど味はそこそこ」というイメージを持つ人もいますが、サイズを抑えつつも味や温度の安定性を確保するために、どんな技術や設計上の工夫を取り入れていますか?  また、スペシャルティコーヒーの浅煎りの豆なども、おいしく淹れられるものなのでしょうか?
 

XCompactでは、以下の技術的工夫を取り入れることで、コンパクトながら高い抽出品質を実現しています。

① グラインディングシステム
54mmのフラットセラミックグラインダーを搭載し、2.5〜3g/sの範囲でコーヒー豆を挽くことが可能です。セラミック製のグラインダーは、挽き具合が安定するうえに過熱しにくく、コーヒー豆の風味をしっかり保つことができます。

② コーヒーグループ
44mmのチャンバーには最大16gのコーヒーを投入でき、抽出の濃さやドリンクの種類に柔軟に対応可能です。

③ 圧力調整バルブ
抽出圧力を調整できるバルブを搭載しており、豊かなクレマを作ることができます。さらに、浅煎り豆にも対応可能な可変パラメータ(高温抽出やプリインフュージョンの調整など)を備えているため、スペシャルティコーヒーの浅煎り豆でも美味しく抽出できます。

これらの工夫により、XCompactは「便利さだけでなく味の安定性とクオリティ」を両立した全自動マシンとして高く評価されています。

 

会社のロビー、ラウンジ、店舗など多様な空間に馴染むデザインは、どのような美学やブランド哲学から生まれたものですか? XCompactのような全自動マシンも、トラディショナルなエスプレッソマシンと同じプロダクトデザイナーがデザインされているのでしょうか。

XCompactのデザインには、FAEMAの「空間を引き立てる」という思想が受け継がれています。トラディショナルマシンと同じく、どの空間に置いても違和感なく馴染みながら、存在感をしっかりと示す佇まいを目指しました。

さらに、多言語対応やロゴ・スクリーンセーバーのカスタマイズ、ライトカラーの変更など、さまざまな場所に合わせられるユニバーサルデザインを採用しています。そのため、会社のロビーやラウンジ、店舗など、どの空間でも美しく調和させることが可能です。

 

XCompactはバリスタ不在でも安定した品質を出せますが、抽出レシピの設定や味づくりではプロの視点が不可欠です。導入時にはどのようなサポートやプロセスで、その場に合った味を作り込むことを推奨されていますか?
 操作は簡単でも、最高の一杯にはレシピの作り込みが欠かせません。検討されている方のために、導入時にどのような提案や設定サポートを行っているのかをお伺いしたいです。

導入時には、弊社スタッフや協力代理店、ロースターが、使用する豆や利用シーンに合わせたレシピ調整をサポートします。必要に応じてスタッフ向けのトレーニングも実施し、操作方法だけでなく味づくりのポイントまで指導します。

さらに、USBによるレシピのエクスポート機能により、1店舗で作成したレシピを他店舗でも簡単に設定可能です。この仕組みにより、バリスタ不在でも安定した高品質なコーヒーを提供できる環境を整えることができます。


 

 

 

全自動マシンは、トラディショナルなエスプレッソマシンに比べると精密な機械ということや、一般的なスペシャルティコーヒーショップでは使用する機会もあまりないということもあり、故障やメンテナンスの対応に不安がある方も多いと思います。FAEMA社の総代理店として、どのようなサポート体制があるのでしょうか。


当社では、全国の協力会社ネットワークを通じて全自動マシンに関するサービスを提供可能です。定期点検プランや消耗品供給に加え、迅速な修理対応や必要に応じた代替機の提供も行っています。このように購入後も万全のアフターサポート体制を整えているため、長く安心して使用いただけます。

 

これまでにXCompactが導入された事例の中で、特にユニークな空間や導入による変化が印象的だったケースはありますか?

福岡の病院内カフェテリアへの導入事例があります。病院という特別な環境で「美味しいコーヒーを提供したい」という取り組み自体が非常に意義深いものでした。

設置や調整の際、待合室にいた患者さまから「いい香りがしますね」と声をかけられることもあり、その瞬間にコーヒーが空間に与える温かさを実感しました。病院という緊張感のある場でも、香りや味わいを通して人々に安らぎを届けられることに、コーヒーの大きな可能性を改めて感じました。

 

この記事は、Standart Japan第31号のパートナー DKSHおよびFAEMAの提供でお届けしました。

XCompactの詳細・ご注文は、DKSH(tec.jp@dksh.com) までお問い合わせください 。