#88: サプリメント、チーズフォンデュ、コーヒー

#88: サプリメント、チーズフォンデュ、コーヒー

おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?

今回は嬉しいニュースを二つ。
一つ目は、The Weekend Brew初となるコラボ企画! そのお相手はPostCoffee。

4月6日に“コーヒー版ZOZOTOWN”として日本最大級のコーヒーショッピングモールをオープンしたPostCoffeeとタッグを組み、The Weekend Brewで過去3ヶ月ほどにご紹介したロースターさんたちのコーヒーをまとめたスペシャルボックスをご準備しました。PostCoffeeのウェブサイトで絶賛販売中です。

さまざまな地域のロースターさんにご協力いただき、異なる産地・精製方法のコーヒーを取り揃え、コーヒーの多様性を感じながら、全国を旅するような楽しいボックスになりました。自分ばかり飲んでいないで(笑)、こうして全国の素晴らしいロースターのコーヒーを皆さんに改めてご案内する機会を作ることができとても嬉しいです。日頃からThe Weekend Brewにご協力いただいている全国のロースターの皆さん、本当にありがとうございます! このThe Weekend Brew Boxは、PostCoffeeさんの全面協力のもと定期的に新しいバージョンを販売していく予定なので、今後も楽しみにしていてください。

そして二つ目。
Standart JapanのAtsushiが日本に帰ってきました!

僕たちが出会った場所でもあるオランダにこれまで住んでいましたが、つい最近日本に帰ってきて、今は山と海に挟まれた千葉県のいすみ市に住んでいます。家庭菜園や手網焙煎など、これまでやりたかったけどできなかったことに少しずつ挑戦しているそうです。

東京をはじめ千葉県以外の関東エリアにも今後出没すると思うので、どこかで見かけたらぜひ声をかけてあげてください。

それでは本日も良い1日を。

編集長 Toshi

 

 

This Week in Coffee 
世界のコーヒーニュース

情報と感情のバランス

コーヒー業界に特化したデジタルマーケターのジェン・チェン氏が先日Sprudgeに寄稿した記事でグリーンコーヒーエクストラクト(GCE)に警鐘を鳴らしています。GCEとは、生豆の成分を抽出した液体のこと。抽出プロセス自体はデカフェの製造工程でも用いられてる一方、カプセル型や粉末のGCEは脂質燃焼効果がウリのダイエットサプリとして販売されています。しかしチェン氏によれば、GCEのダイエット効果は科学的に証明されておらず、安全な投与量、また長期的な健康への影響についても情報が不足しており、過去には多くの虚偽・誇大広告訴訟が生まれたそうです。

前提として、米国ではサプリメントは「医薬品」ではなく「栄養補助食品」にあたるため、食品医薬品局(FDA)からの認証を受けずに、つまりはその効用や安全性について厳正な審査を経ずに販売することができます。GCEは2012年に放送された米国の健康情報番組『ドクターオズショー』内で減量サプリとして注目を集めました。しかし番組における発言の78%が医療ガイドラインに基づいていないという研究結果や、2014年以降GCEを販売するマーケターや企業を相手取った総額数百万ドル規模の訴訟が起こったこと、番組で紹介されたGCE企業が虚偽の研究レポートを作成していたことなどを背景に、司会のオズ博士は聴問会に招かれ非難の嵐にさらされることに。その他虚偽の広告・データを用いてGCEを販売し、訴訟に至ったケースが複数確認されています。

ポスト・トゥルースという言葉を聞くようになって久しいですが、誰もが手軽に情報発信できるようになった現代だからこそ、うますぎる・できすぎた話、さらには感情や欲望に訴えかける話には、より一層の注意が必要ですね。

 

その他の気になるニュース

▷ 英・スコットランド政府が、使い捨てカップへの課金を再検討中同計画はパンデミックで一時中断されたものの、新たな専門家グループと共に立法化に向けた準備を進めると循環経済大臣がコメントしています。

▷ Keepcupがボトル型の新製品を発表。本体を上下に分解できるので、氷を入れやすく使用後の洗浄も簡単そう。商品一覧はこちらから

▷ コーヒーのアップサイクル商品を扱うオランダ企業Caffe Inc.が、コーヒーの出がらしからバイオ製品用の原料を作るための工場を設中。稼働後は年間75,000本分の木に相当するCO2削減効果が期待されています。

▷ あるレポートによると、昨年2月からの12か月間で世界中の「コーヒーの健康効果」に関する検索数が約650%も増加したそうです。ちなみに「ブラックコーヒーの健康効果」は1450%伸長。それだけ消費量が増えているということなのでしょうか……?

▷ Fellowがチーズフォンデュ専用の電気ケトルを発表。即暖性と正確に注"チーズ"できる注ぎ口がウリとのこと。でもチーズが詰まってしまうのでは...と心配していたら、実際はエイプリルフールのジョークで一安心。その他コーヒー企業のエイプリルフール投稿の一部がこちらにまとめられています。

 

What We're Drinking
今週のコーヒー

 

OVERVIEW COFFEE
本社:アメリカ
日本焙煎所:広島

土壌の再生と気候変動問題の解決へ寄与することをミッションに、ポートランドで2020年春に発足し、日本での展開は2021年から、広島県尾道市瀬戸田を拠点に焙煎をしています。地球温暖化の抑制に対して最も効果的と言われるリジェネラティブ・オーガニック農法、または同農法に切り替えを検討している農家、オーガニック認証を取得したスペシャルティコーヒーを専門に取り扱っています。

生産者:Café Orgánico Marcala (COMSA)

生産地域:ホンジュラス ラパス県マルカラエリア地図

品種:ブルボン、カトゥアイ、パカス

精製方法:ウォッシュト

テイスティングノート:ナッツキャンディの様な甘さと、ダークチョコレートのような滑らかな口当たりが特徴です。ストーンフルーツのような果実味がアクセントとなり、落ち着いた印象の中に爽やかなキャラクターを感じさせます。COMSAのメンバーは水と土壌の管理を適切に行い、地域の植物や野生生物へ配慮したコーヒー作りを行っています。

編集長のコメント:

甘い香りのコーヒーを啜ると、スポンジから果汁がジュワジュワジュワと滲み溢れ出るようなイメージで、口の中を果実感が満たしてくれます。とほぼ同時に、ピーナッツバターのようなナッティさとバター感がズズっと下から持ち上がってくるような感覚。まるで高い声と低い声が混ざり合ってハーモニーを奏でるように、複雑なレイヤー状の味わいがお互いを支え合っているよう。さまざまな品種の豆(ブレンド?)が入っているからでしょうか。金平糖のような優しい甘さがあり、ネクタリンも浮かびます。飲みながら、以前ニューヨークに行ったときにいくつかのお店で飲んだコーヒーを思い出しました。とにかくバランスが良く、でも飽きが来ない味わい。「これを飲んで嫌いな人はいないでしょ」と思わせてくれるくらいの親しみやすさがあります。コーヒーだけでも、食事と合わせても大活躍してくれそうな、毎日でも飲んでいたくなる地に足ついたコーヒーでした。ごちそうさまでした!


Artists in Residence
Standartを彩るアーティストたち

アーティスト: 

リンダ・メラド ウェブサイトInstagram

プロフィール:

パリを拠点に活動するフランス出身のイラストレーター。日常を無限のインスピレーションの源泉に、滑稽で夢幻的なイメージを生み出す。ファッション、デザイン、装飾芸術といった社会的なトレンドからも大きく影響を受ける。クライアントには、New York Times、Hermèsなど。

最新の掲載記事:

Standart Japan 第18号「燃えさかる問い: カフェイン入りの美しさ」

 

Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート

すべてのニュースは賞味期限切れである

2人の編集者・ライターが事件やネット、文化などを語る時事放談。もともとはホストの速水健朗さんとおぐらりゅうじさんがcakesで同名の連載を持っていて、それがポッドキャスト化したような内容です。メディアのマネタイズ・独立性から、バンドT、はたまた床屋においてあるゴルゴ13まで、とにかく幅広くかつ身近なトピックを扱いつつも、その切り口に毎回何かしらハッとさせられるところがあり、毎週楽しみに聴いています。最近のエピソードで印象に残っているのが「いつまでも続く80年代ブームに言いたいことがある!」。シティポップや昭和レトロなど「何周目よ?」というレトロブームについて、その中身を吟味しつつ、ブームが生まれる背景について考察されています。後半で語られていた、同時代の別の文化圏から着想を得ること自体にオリエンタリズムや文化の盗用などのリスクが潜んでいるため、(意識的か無意識的かは分からずとも)それから逃れるために過去の表象物を参照しているのでは? という世相を反映した仮説には思わず膝を打ちました。と言いつつも、全体の雰囲気としては真面目一辺倒ではなく、2人の語り口はとてもゆるやか。さらに笑える要素も多分にある、緩急が効いたポッドキャスト番組です。



Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ 

 

岡本 由希奈 aka coffeeandspiceのコースパ

イタリア系バリスタの競技会に出場したのがきっかけで地元福島から上京し、コーヒーマメヤへ。
副賞で行かせて頂いたイタリア研修が人生のターニングポイントになりました。

イタリアンバールのずっと変わらない文化の美しさを胸に、変わりゆく東京の美しさの中で穏やかにコーヒーと向き合っています。マメヤカケルのお陰でコーヒーに留まらず、あらゆる食文化に興味津々。今はカカオに夢中。パンにも夢中。食べるのが好きすぎるのが弱点です。

セットアップ:

抽出器具:coresゴールドフィルターC246
豆量:15g
湯量:220ccくらい
挽き目:中細挽き(コマンダンテ30クリック)
湯温:90°
抽出時間:2:10 ~ 2:20

手順:

  1. ドリッパーに粉をセット
  2. 40gの湯量を粉全体にまんべんなく注ぎ、30秒くらい蒸らす
  3. 45gずつ4回に分けて注いでいく(粉全体にお湯があたるようにまんべんなく
  4. 落ちきったら撹拌して、カップへ注ぐ

ポイント:

コレスはコーヒーの油分やフレーバーがダイレクトに抽出されるので、スペシャルティの浅煎りは特にフルーティでとっても贅沢な味に仕上がります。

 


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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第19号スポンサーのTYPICA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業カラベラコーヒーToddyのサポートでお届けしました。

LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)