#122: スピンオフ、手のひら、コーヒー

#122: スピンオフ、手のひら、コーヒー

おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?

巷ではいよいよクリスマスムードが漂ってきましたが、この時期になってくると楽しみなのが、いろんなコーヒーロースターのクリスマス/シーズナルブレンド。新しいお店に行くときは、個人的にブレンドを頼むことが多く、クリスマスブレンドなどがあるとついつい手が伸びちゃいます。シングルオリジンももちろん大好きですが、ブレンドはそのお店の個性が色濃く出ていていいですよね。

ということで、よければ皆さんの大好きなお店や働いているお店、ご自身のお店がクリスマスブレンドを販売されていたらぜひ教えてください!(このメールへの返信、インスタのDMやストーリーでタグ付けシェアなど) 

ストーリーやStandart Communityでシェアしていきたいと思います。たくさん情報が集まるようであればリストにして公開しても面白いかもしれません。先週のニュースレターにあったドライブスルーの話で皆さんから反応をちらほらいただけて嬉しかったので、こういうインタラクションを通じて全国のコーヒーショップのご紹介やコーヒーラバーたちと繋がりができると面白いなと感じています。ぜひ気軽にご連絡ください~!

そして来週は二つ、Standart関連のイベントが開催されますよ! 一つは、今日のニュースレターのStandart Communityセクションでご紹介しているコミュニティ限定のスピンオフ企画。面白いお話が聞けると思うので、詳細はスクロールダウンしてチェックしてみてください。

もう一つは、来週17日の土曜にReadin’ Writin’ BOOK STORE(東京メトロ銀座線「田原町」徒歩2分)で開催される、SOL'S COFFEE代表・荒井利枝子さんのトークイベント。最新刊22号にて”ボスでいるということ”を執筆してくださった荒井さんが素晴らしいゲストをお招きしてお話されます。コントリビューターの方自ら企画してくださるイベントはこれまでなかったので、とっても嬉しいですね。現地とオンラインでも開催しているようなので、ご都合合う方はぜひご参加されてみてください。こちらから詳細、チケット購入できるそうです。

今週のStandart Japanは次号の制作や撮影、サンタに扮したりしていました!

それでは今週も良い週末を。
編集長 Toshi

P.S. 年内最後のニュースレター配信は25日です!

  

 

 

This Week in Coffee 
世界のコーヒーニュース

追い焚きはできないので

冬の寒さが本格化し、ついついホットコーヒーの入ったマグカップで手を温めたくなる時期ですね。本日はそんなコーヒーの温度にまつわるお話です。

先日、カリフォルニア大学デービス校のコーヒーセンターの研究チームが、「最も許容されやすいコーヒーの温度について調査を行いました。その内容は、118人の被験者が27種のコーヒーサンプルの温度について、5段階 (冷たすぎる、やや冷たすぎる、適温、やや熱すぎる、熱すぎる)で満足感を評価をするというもの。また研究チームは、熱過ぎるコーヒーを冷ますことはできるが、器具なしでは冷たいコーヒーを温め直すことはできない、という温度変化の非対称性を踏まえ、「やや冷たすぎる」と感じないギリギリの温度を探ることを、本研究の主旨としました。

その結果、下記の調査結果が得られたそうです。

①温度:60-62°C
回答:「適温」65%、 「やや冷たすぎる」4~12%

②温度:68-70°C
回答:「適温」51%、「やや熱すぎる」39%、「やや冷たすぎる」1%

③温度:70-72°C
回答:「適温」40%、「やや冷たすぎる」0%

以上の結果から、半数以上が「適温」と回答し、「やや冷たすぎる」と回答した割合が最も低い②が、最も許容されやすいコーヒーの温度である、との結論に。ちなみに、本研究の対象となったのは口に入れるときのコーヒーの温度であり抽出に使うお湯やカップに注ぐときのコーヒーの温度ではない点に要注意。皆さんには自分にとっての適温を把握していますか?

 

気になるニュース

▷  国際開発NPO団体「テクノサーブ」が主導する、ブルンジのコーヒー農家6万人の支援に向けた5年規模のプロジェクトが開始。米国農務省から約23億円の資金援助を受け、農家の収益増加、気候変動対策の強化、女性・若手生産者の参画促進を目指します。

▷ 専門知識要らずで修理・リサイクルができるコーヒーマシン登場。電化製品の多くが修理できない現状への問題意識から、メンテナンスや修理を促進することで、プロダクトライフサイクルの長期化を図るとのこと。背面のQRコードを読み込むと、部品の修理・リサイクル情報にアクセスできます。

▷ 12/1~3にワールド・エアロプレス・チャンピオンシップが開催されました。今年度は全世界で計3,300人以上が参加し、41名のナショナルチャンピオンがバンクーバーに集結。その中からチャンピオンの座に輝いたのは、オーストラリア代表ッビ・リトルさん!大会アカウントには優勝レシピも公開されています。

▷ サントリーがエナジードリンク要素を盛り込んだ缶コーヒー、キラーコーヒーを発売。「眠気を殺す」をコンセプトに、カフェイン含有量は同社缶コーヒーの中でトップ。デザインは昨今注目を集める水のRTD飲料リキッド・デスを彷彿させます。

▷ 今年のクリスマスギフトはもうお決まりですか?先日、マルケニッヒEK43のレゴセットの在庫が復活したそうです。のひらサイズのガジェットは、コーヒー好きなあの人へのプレゼントにピッタリかも?

物足りないあなたへ

カフェ・インポーツが100%コンポスタブル包装材を導入。米国のコーヒーチェーン「ピーツコーヒー」でも、初の労働組合が結成されました。英国・リーズ市内で、スーパーマーケット商品のロボット配達が開始、紅茶1杯分(ということはほぼコーヒー1杯分)のお湯を沸かすのに必要なケトルのエネルギーで配達が可能だそうです。

 

 

What We're Drinking
今週のコーヒー

 

SHERAPACOFFEEROASTERS 岐阜地図

"多様性はコーヒーの最大の魅力のひとつで、それは比較の中で容易に理解ができる”との思いがあります。良いコーヒーには産地特有の個性がありますので個性的なコーヒーを常時20種類以上取り扱いその比較の中からそれぞれのお客さまに合ったベストコーヒーをご紹介できるよう真摯にコーヒーと向き合うまちの頼れるコーヒープロショップ”を目指して営業しています。

 

生産者 ロヘル・ウレーニャ

生産地域コスタリカ サン・ホセ州ドタ市サンタマリア(地図

品種ティピカ

精製方法ウォッシュト

テイスティングノート
シトラス、ベルガモット、キレのある、ゴージャス、明るい酸、グリーンアップル、ティーライク、シルキーマウスフィール

編集長のコメント:

先週はテイスティングをお休みしていましたが、体調も回復し、いよいよ再開! カッピングの準備ができコーヒーを口に入れると、みずみずしくとろりとしたニュアンスの液体が、岩や砂の間に染み込んでいく水のように口から体にギュンギュン染み渡っていくような感覚。洋梨のフレーバーやジューシーな質感を感じ、りんごも思い浮かびます。スミレのような花のニュアンスもあり、花のような甘い芳香が鼻を抜けます。甘さは飴玉のようで、複雑な花を感じさせるハチミツのようなフレーバーが舌全体にじんわり広がり包み込みます。後味はクリーンで、飲み終えると浮かんだのは、湖。滑らかで澄んでいる鏡のような湖面がスーッと視界の先に伸びていくような情景。あと一口、あと一口と飲み進めていくと気づけばなくなっているような、飲み終わった後に名残惜しさを感じさせてくれる、何度でも飲みたくなる素晴らしいコーヒーでした。ごちそうさまでした!

 


What's New in the Community?
Standart Communityで起きていること

 

12/13 (火)20時から、Standart Community限定でスピンオフ企画を開催します。最新号のStandart Japan第22号でシャウトしてくださったGoodman Roaster伊藤 篤臣さんをお招きし、コーヒーショップの開業・独立についてお話しを伺いながら、参加者との意見交流を行う予定です。ご都合合う方は、ぜひ奮ってご参加ください!

※Standart Japan​定期購読者の皆さんにはCommunityへの招待状をメールでお送りしています。まだの方はぜひご参加ください!

 

Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート

DAWN

インディペンデントストリートカルチャーマガジン「DAWN」。先日、福岡で開催されたアートブックフェアNewgraphy出会った一冊です。手にしたのはN°2 SUSTAINABLE FUTUREの号。2019年に創刊され、2020年のコロナ禍に1.5号がリリースされたのち2年ほどブランクをへて第2号がこの9月に発売されました。インディペンデントな雑誌には何かと興味がそそられるのですが、このDAWNは装丁にもこだわりが感じられ(サイズ感や角の丸みや紙質)、パラパラとめくるとグラフィックもエッジーで楽しく、いい意味でインディペンデントな空気がバシバシ伝わってきて即決で購入しました。前号は見たことがないので今号に限ってお話すると、ストリートカルチャーを通じて社会の課題を幅広く取り上げていて、Standartに通づるものを感じました。トピックは今号のテーマとなっている「サスティナブルな未来」に沿った形で多岐にわたっていて、クラブコミュニティから考える性暴力の問題や男性優位な社会構造について、HIPHOPと仕事観や信仰心、ストリートミュージックシーンの変化、ガラスパイプの世界、ゲーム業界のジェンダー問題、環境問題や移民と貧困の問題、ストリートアートとNFTなど、しっかり読ませてくれる論考もあれば、インタビューやポップにまとまったサクッと読めるものまで、いいテンポでめちゃくちゃ楽しめます。記事に出てくるアーティストやトラックのリファレンスを聞きながら理解を深めていくこともでき、誌面から外の世界にリンクさせていく媒体として音楽ほど優れているものはないなぁと感じました。コロナ禍で制作されていることもあって時代感が反映されている本誌。さらに編集者としての様々な苦悩も感じ取ることができ、読者に問いかけるような、対話するような感覚が不思議な距離の近さを感じさせてくれました

 

Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ 

 

谷 明香 

初めまして!LUPO COFFEE - ルポ コーヒー -といいます。高校、専門でカフェでバイトをしコーヒーの楽しさを知りました。専門卒業後コーヒーとは違う職業に就職しましたが、忘れられずコーヒーの道に。現在は店舗を持たず2つの場所でコーヒーの出店をしてます。

5 questions

今気になっている問いは?

「 私が何度も行きたくなるコーヒー屋さんは何でだろうと考えます。
コーヒーを淹れてくれる方の人柄で今日はこの人に会いに行こう!と思い、お店に足を運んでるなと思いました。なので私もお客様に会いに行こうと思ってもらえるような人になるために色んな方の接客、話しを聞きに行って日々勉強しています。

 

お気に入りの場所は?

「実家」
私が育った家、大切な家族、帰ったら癒しをくれる猫2匹がいる実家は家を出るたびにお気に入りの場所だなと再確認します。

譲れないこだわりは?

「赤リップ」
唇の血色が悪く化粧をするようになってからずっと赤リップをつけています。流行りの色など試した結果、どれもしっくりこなくメイクした最後に赤リップをつけると今日も1日頑張ろっと気合いが入ります。

今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?

「大切な人」
休みの日、私が行きたいコーヒー屋さんに
一緒に行くので、それがこれからも続いてほしいなと思います。

最近、何に感動した?

親友の赤ちゃんのエコー動画です。初めて見る赤ちゃんのエコー動画、お腹の中で動いている姿に不思議な気持ちと同時に感動しました。

 

Fancy a refill?
編集後記 

先日、念願叶ってJacob Collierのライブへ。音楽を聴いているという感覚を超えて、アーティストたちの心を感じているような音楽体験。自分の好きな漫画『Blue Giant』の中で、「音楽をするってことは、世界に愛を与えることだ」というセリフがあるのですが、息をするかのように奏でられる彼の音楽はまさしくそれでした。ライブ中にJacobがトイレに行き、その間にギター/コーラスのEmily Elbertがオリジナル曲を披露するという嬉しいハプニングも最高の思い出。

Takaya

 


今週の The Weekend Brew はいかがでしたか?

バックナンバーを含め、The Weekend Brewの感想やコメントはぜひ #standartjapan のハッシュタグと共にシェアをお願いします! 質問はメールでお待ちしております。またお友達やご家族など、The Weekend Brew を一緒に楽しんでもらえそうな方にこのメールを転送していただけると嬉しいです。

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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第22号スポンサーのCROWD ROASTER、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業TYPICAETZINGER x BREWMATICPhilocoffeaのサポートでお届けしました。

LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)