おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?
今週配信されたBoss Baristaのポッドキャストで、
ところで、飢餓というと開発途上国で苦しむ子どもの姿を想像しがちですが、日本も例外ではありません。
災害地域に対する復興支援などは積極的に報道される中で(それが十分だとは言いませんが)、こういった社会的な構造に起因する問題は、どうやって支援すればいいのかわからなかったり、問題そのものに関心を寄せる機会がなかったりするのも事実です。
True Community Foundationの活動を知って、地域に根付くコーヒーショップだからこそ取り組める課題はまだまだありそうだと感じるきっかけになりました。改めてコーヒーは色んなことを教えてくれますね。
編集長 Toshi
This Week in Coffee
世界のコーヒーニュース
狭義のその先に
コロナによる冬の時代に春の訪れを感じさせるかの如く、世界各地で行われたコーヒー品評会の
COEを運営するACEは、パンデミックによる渡航制限を受けて、世界の
近年、ダイレクトトレードに関する統一基準がないことを背景に、透明性が不十分にもかかわらず企業がマーケティング目的で使用するケースが見られるなど、今日の社会は生産者との「良い関係性」の真意を問われているように感じます。そんな中、
Original Roast
ウガンダの大統領選挙に出馬した民主党党首Nobert Mao氏は、公約の1つとしてアラビカ種の生産地域ブギシュにコーヒー加工工場を建設すると宣言。Mao氏は選挙集会にて、加工工場の建設は国内のコーヒー産業に大きな付加価値をもたらすとともに、搾取と物価変動に苦しむ農家の支援、若者や女性の雇用創出に繋がると述べました。
かつての帝国主義を背景に、生豆の価格のみが一向に上がらないという問題を抱えた現在のコーヒーサプライチェーン。そこに一石を投じようと、生産国では焙煎や流通を含む垂直型のビジネスモデルに注目が集まっています。グアテマラの Chica Beanは、このようなモデルを採用することで生産者の収益が増加するだけでなく、自らが育てたコーヒーを味わうことで、コーヒー生産への意欲や品質の向上が期待できると話しています。また同社は、輸送にかかる期間をガス抜きに活用するための輸送テストを行うなど、生産国での焙煎が消費国を含むサプライチェーン全体の利益に繋がるよう、日々研究を重ねています。
一方、焙煎機やインフラの不備、専門スキルを持った焙煎士・バリスタの不足など、多くの課題があることも事実です。ルワンダでは、このような問題に加え、高品質コーヒーへの馴染みの無さやコーヒーによる健康被害の迷信など、消費者の文化的側面へのアプローチが国内の消費拡大に不可欠であると言われています。生産者の思いと未来への可能性がブレンドされている、 “Original (生産国の)” Roast コーヒー。 今後も私たち消費者がコーヒー体験を通じてどのように生産者と関わることができるのか、可能性の模索を続けていきたいです。
その他の気になるニュース
▷ 米国・ワシントンD.C.市長が12月5日を「国際トルココーヒー文化の日」に制定。2013年にトルココーヒーがユネスコ無形文化遺産に登録されて以来この記念日は祝われていたものの、これまで公式には宣言されていませんでした。
▷ パンデミックの最前線で社会を支える医療従事者への感謝を込め、Starb
▷ 日進月歩のコーヒーの精製方法を、それぞれの名称とどんな処理が行われるかで分解したチャートが公開。「ハニーとウォッシュトってどの工程が違うんだっけ?」といった疑問が浮かんだときのために手元に置いておくといいかも。
▷ 排気ガス削減のプレッシャーが日に日に強まる中、欧州大手石油会社は給油スポットでのコーヒー販売など小売事業に目を向け始めました。海外にはガソリンスタンドがコンビニの役割を果たしている国もあるため、「ガソスタコーヒーの高品質化」なんて話がでてくるかも。
▷ 上海にオープンしたドアも窓もないコーヒースタンド。ここでドリンクを届けるのは道路に面した壁の穴から伸びる「熊の手」! この特殊な店づくりには、障がいをもつ人々の雇用創出という目的があるのだそう。
What We're Drinking
今週のコーヒー
埼玉県所沢市の小さなロースタリーカフェ。幅広い焙煎度合いのコーヒー豆を揃え、クリーンで甘さのある焙煎を目指している。 コーヒーが持つ多様性の面白さを伝える為に、様々な分野の人たちとのコラボにも力を入れる。
生産者
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ルイス・アルベルト・モンゲ・ウレーナ |
生産地域
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コスタリカ サンホセ州 タラス県 サンフランシスコ農園(地図) |
品種
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カトゥアイ |
精製方法
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ホワイトハニー |
テイスティングノート
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一口目からマスカットや青リンゴなどの様々なフルーツを感じます。 シロップの様な甘さとトロンとした質感。 冷めてくると透明度が増して、見えなくなっちゃいます! |
Standartの感想:
図らずも2週連続でコスタリカ、しかも同じタラス県のコーヒーを味わえることに。品種も精製方法も違いますが、繊細な装いは変わらず凛とした酸を感じます。と同時に、粉雪のような砂糖をふわりと舌に置いて溶け広がるような甘さも感じ、一口目からガッチリと心を掴まれました。このコーヒーで個人的に特に特徴的だったのは、アーモンドを感じさせるナッティな後味。はじめにフルーティな印象があったかと思うと、そこから長く伸びていく余韻がなだらかにナッツ感に変わっていく様子に、思わず「わぁ」と声を漏らしたほど。口の中が歓喜で包まれました。ややあってカップを覗くと、冷めて透明度がましたせいか、コーヒーが見えなくなっていました。すかさずおかわりしたのはここだけの話。
Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート
雑誌 IWAKAN
ウェブサイト | イベント
ジェンダーに焦点を当てたクリエイティブスタジオ REING による雑誌『IWAKAN』。世の中にある「常識」や「当たり前」に、「それって本当にそうなのかな?なんでなんだろう?」と”違和感”を抱く人たちに寄り添うというコンセプトで、今年の
Pantone Color of the Year 2021
ウェブサイト
先週に続き、色関連の話を。
Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ
ONIBUS coffeeのみずみずしく、果実感溢れるコーヒーに衝撃を受け、その後一年半勤務。四年前にメルボルンに渡り、現在は店内中央の大きなカウンターが特徴のBENCH COFFEE CO.に所属。 一年前のオーストラリア大火災がきっかけで気候変動に危機感を持ち、日々の生活や職場における環境負担をできるだけ抑えられるよう日々格闘中。
セットアップ:
抽出器具:ハリオ V60
豆量:15g
湯量:240g
挽き目:中挽き
抽出温度:90度
抽出時間:2:30-3:00
手順:
- フィルターをお湯でリンス、器具とカップを温める
- 挽いた豆にお湯を60g 注ぎ、ティースプーンで全体的によく攪拌
- 40秒後、2投目70g注ぐ
- 1分~1分10秒後、3投目60g注ぐ
- 1分50秒までに、4投目50g注ぐ
- 抽出されたコーヒーをスプーンで撹拌
ポイント:
▷ 1投目の攪拌は10回程度を目安
▷ お湯を注ぐタイミングは、前に注いだお湯がまだ残っている状況でOK
▷ 抽出に3分5秒以上たった場合、ドリッパーにお湯が残っていてもドリッパーを外す。もし味が濃いようなら少しお湯を足し調整。
▷ 抽出時間よりも早く抽出される場合は、最初の撹拌を増やす、又は挽き目を細かくする。遅く抽出される場合は、撹拌減らす、又は挽き目を粗くする
一言:
2020年ももう終わりに近づいてますね。私を含め、多くの人にとって今年は試練が続いた年だったと思います。その一方で私は日常の些細な事に幸せを実感し、そしてコーヒーとコーヒーを通して出会った人達にとても助けられました。だからこそ、普段から感謝を伝える事を忘れず、私の一杯でその方が少しでも心が晴れるよう、一杯一杯丁寧に向き合っていきたいと思います。
この度 Standart Japan のイメージ動画を制作しました!
とお伝えしたいところですが、こちらは読者の黒石 翔太さんがご自身で企画、撮影、編集されたもの。
リデザイン前の誌面にあった「一方通行のクリエイティビティじゃつまらない」という言葉の通り、このようなやりとりが私たちのモチベーションの源泉でもあるんです。
ということで、今週の
過去に配信されたニュースレターは、こちらのアーカイブページからご覧いただけます。Standart JapanのウェブサイトやInstagram、Facebookもぜひチェックしてみてくださいね。
今週の Weekend Brew は Standart Japan 第14号スポンサーの Victoria Arduinox トーエイ工業、パートナーの MiiR Japan、Barista Hustle Japan、Sucafinaのサポートでお届けしました。
LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan