おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?
先週、アメリカのコーヒーニュースメディア
受賞はできなかったものの、とても誇らしいこともありました。
そしてこれは毎年SNSなどでも発信していることですが、この
来週は、1月27日(水)の日本時間
Team Standart Japan
This Week in Coffee
世界のコーヒーニュース
わかりやすさの不透明性
農家との関係構築とサプライチェーンの透明性向上を図るダイレクトトレード。しかし私たち消費者とはどこまで透明性の高い関係を築いているのでしょうか?
前提として、ダイレクトトレードは認証ではなくそのアプローチを指していることから、明確な基準は存在せず、ロースターへのインタビューによれば生産者と買い手の二者単独の取引自体が稀との指摘も。なぜなら二者単独の場合、関係性だけでなく、支払いや物流、生産国
ここで重要なのは手段と目的の区別のように感じます。「サプライチェーン全体の透明性と公正性の確保」という目的の手段として認証や取引モデルは存在しています。私たち消費者を含む社会全体が本当の目的について考え、その上でより良い手段を選択する習慣が必要とされているのではないでしょうか。そして私たちが目的を追求した先には、いつも他者の存在があるように感じます。なぜなら本当に美味しいコーヒーの先にはいつも、届けたい存在がいるのですから。
パナマからのニュースレター
昨年11月、映画コンペ Los Angeles Film Awards(LAFA)でBest Inspirational Film Awardを受賞したパナマコーヒーのドキュメンタリー『Higher Grounds』。そのストーリーは1989年、新自由主義を掲げる米国の
全体を通じ、「世界の中のパナマ」、「コーヒー産業における米国」という
ちなみに同映画内のアートワークは、本誌最新号のパートナーロースター
その他の気になるニュース
▷ ネスレが2025年までに取り扱う全てのコーヒーのトレーサビリティを確保すると発表。今後同社はサステナビリティ領域に巨額投資を計画中で、農家の所得向上、
▷ ドイツのコーヒーマシンメーカー
▷ 12年間コーヒー好きの同僚たちに囲まれ、遂に自作エスプレッソマシンの製作を始めたMorseさん。入門機でも$800はくだらないエスプレッソマシンですが、制作費用はなんとたったの$
▷ 日本にもファンの多い『
▷ ソーシャル(社交的)ディスタンスを確保しつつも、行くだけで笑顔になれるドイツのとあるカフェ。規制緩和後も要望があれば帽子貸出は継続するそうで、今後も来店される人々の笑顔と距離の確保に努めるそうです。
What We're Drinking
今週のコーヒー
遠い異国の高地の農園、そんな少しだけ宇宙に近い場所で栽培収穫された農作物に私達は心を奪われ続けています。その多様な風味特性から遠い彼方の風景を想起できるのもスペシャルティコーヒーの素晴らしさのひとつ。OO
生産者 |
エドゥアルド・エステべ |
生産地域 | |
品種 | スターマヤ種 |
精製方法 |
ハイドロファーメンテーション (フリーウォッシュド |
テイスティングノート |
レモン、ローストアーモンド、三温糖、明るく綺麗な酸味、しっかりとフレーバーを感じられます。それでいてどこかしら可愛らしい印象を受けるのは心地よいローストアーモンドの優しい風味が効いているからでしょうか。 |
Standartの感想:
香りにほんのり甘さやスパイスを感じさせるコーヒーで、豆を挽いた時はハーバルなトニックウォーターのような、お湯を注いだ時はきな粉やチャツネのような。飲み口は鮮やかでフレッシュ、スターフルーツのような香りが口から鼻にぽわんと広がり、ミカンの甘酸っぱさを感じました。殻ごと茹でた落花生を剥いた時に閉じ込められていたナッツ香が鼻の奥に昇っていくような感覚、そしてピーナッツを薄皮ごと口に入れて噛み締めた時にジワジワ〜っとくるナッツのほっこり感も。温度が下がるとどんどん甘みが強くなっていき、これはいくらでも飲めそうだと感じたコーヒーでした。しかも品種名のスターマヤって、もうそれだけでなんか美味しそうな雰囲気醸し出してます。
Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート
三つ編み | レティシア・コロンバニ
詳細
フランスでベストセラーとなったいわゆるフェミニズム小説。32か国で翻訳されていて、世界的にも有名な作品です。現代のインド・イタリア・カナダに住む3人の女性が主役で、各々に苦しみを抱えた彼女らがそこから解放されるまでの人生を交互に語りながら物語が進みます。この3人の女性の人生が「髪」をテーマに絡み合って繋がって行くんですが、著者が映画監督ということもあってか、シーンや登場人物の心境が映像に浮かぶような語りと、その編集と構成に魅了され、ページをめくる手にも力が入りました。コロンバニさんがHUFFPOSTのインタビューで「私にとってフェミニズムとは、アンフェアな性差別のある社会に異を唱えること。それを行う人がフェミニストであり、男性か女性かどうかは関係ない。性差別のない社会を作るために、男女が対立する必要はありませんから」と語っていて、ストーリーや男性や女性の登場人物にその考えが反映されているなと感じます。女性が自由や自立を勝ち取るような物語やフェミニズムを女性が主張する際には、男性との対立というパターンで語られることが多い中で、フェミニズムは男と女を対立させるものではなく、「性差別からの解放と両性の平等とを目指す思想・運動」という本来の意味で捉えている彼女の考えに深く共感しました。この本は、原作がフランス語の本とスペシャルティコーヒーを扱うブックカフェNautilusで紹介してもらいました。コーヒーがまた、素晴らしい本との出会いを作ってくれたことに感謝。
muute | アプリ
ウェブサイト
Standartがニュースレターを始めるにあたって多くのインスピレーションをもらった、世界中の情報を集めキュレートする週間ニュースレターLobsterr。そのファウンダーの一人である岡橋惇さんがプロダクトデザインを手がけている
Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ
堤 蓮(つつみ れん)
aka Renja Ninja
12歳から9年間ニュージーランドに単独留学。オークランドでフラットホワイトに出会いコーヒー沼にハマる。相方と共にhano coffeeを運営。 最近日本のhip-hopを聴き始めたのでオススメある方は是非教えて下さい!
セットアップ:
抽出器具:Aeropress
豆量:18g
湯量:240g
挽き目:中粗挽(みるっこで#5.5)
抽出温度:89℃
抽出時間:蒸らし1:30、プレスに30秒
手順:
- フィルターとサーバーを湯通しする
- インバートでセットアップし(ラバー部分だけ収まるくらい)、粉を入れる
- お湯を全量回しかけ、1分30秒蒸らす
- 10回優しく撹拌する
- フィルターを付けて30秒かけてプレス
ポイント:
▷ ペーパーフィルターでもメタルフィルターでも美味しく抽出できます
一言:
以前こちらのコーナーに登場したりんたろうさんの蜃気楼珈琲でポップアップカフェを開いています。 近くにいらした際にはふらーっと遊びに来てください。 色々と大変な時期ですが、皆んなで頑張って乗り越えましょう!
今週の The Weekend Brew はいかがでしたか?
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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第14号スポンサーの Victoria Arduino x トーエイ工業、パートナーの MiiR Japan、Barista Hustle Japan、Sucafina のサポートでお届けしました。
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Standart Japan