#103: コブラ、考古学者、コーヒー

おはようございます。今週はどんな一週間でしたか?

この季節になると個人的にカクテルが飲みたくなるんですが、この前、少し余った水出しパックで何かコーヒーカクテルでも作ってみようかなと思いつきました。

サンデーブランチに最高なニューオーリーンズ発のカクテル「Milk Punch」は大の気に入り。だったらと、コーヒーアレンジしたMilk Punchを作ってみることに。ということで今日は朝っぱらから、私が美味しさに悶えシェアせずにはいられないMilk PunchならぬMilkbrew Punchのレシピをご紹介します🍸

Milk Punchの基本的な作り方は、カクテル界のレジェンドの一人、Chris McMillianの動画がクラッシックな仕上がりでかなりいい感じなので参考にされてみてください。最後のグラスへのズームインが、テレビ世代にはノスタルジーさえ感じさせてくれます。

作り方

  1. 水出しコーヒーパックとオーツミルク 1:8の割合でミルクブリューを作る。
    ミルクブリューの作り方は、Light Up Coffeeの川野さんがこちらでとてもわかりやすく教えてくれてます。今回はイエメンのナチュラルを使いました。このカクテルには少しチョコレートっぽさやアーシー感、ドライフルーツのようなフレーバーがあるものが合いそうです。
  2. バーボンを30cc、オーツミルクブリューを60cc、黒糖3gをシェイカーに入れる
    シンプルシロップでも。黒糖の方が味わい深くなりました。甘さはオーツミルクブリューの仕上がり次第で好きに調整してください。
  3. シェイカーに氷を入れて、シェイク
    バーテンダーでもなんでもないので、作法などで間違いあればすいません・・。
  4. ロックグラスに氷を入れて注ぐ。

 

出来上がりはこんな感じ。

バーボンはウイスキーでも代用可能です。個人的にバーボンの甘いフレーバーが好きなので使用しましたが、オーツミルクブリューの穀物感やコーヒーのチョコレート感が相性ぴったりなので、バーボンの方がいいんじゃないかなと思います。いや〜、美味しい。よければブランチにぜひ! 作ったよという方もぜひご感想教えてください。

皆さんのおすすめのコーヒーカクテルレシピも、ぜひ教えてもらえると嬉しいです!

そして最後に一つお知らせです。
Standart Japan最新号についてくるサンプルコーヒーを準備してくださったパリのロースター Bellevilleが、皆さんのもっと飲みたいという声に応え、コーヒー豆などが10%お得になるクーポンをStandart読者とWeekend Brewerのためにご用意してくれました!

クーポンコードは standert_belleville2022
Belleville Japanのサイトからチェックアウト時にご使用ください。期限は8/31までだそうです。

それでは今週も良い週末を。

編集長 Toshi


 

 

This Week in Coffee 
世界のコーヒーニュース

より良い未来へのコーヒーサミット

コスタリカでバリューチェーンの公正化を目指す非営利団体ビーンボヤージュ(Bean Voyage)が、今年8月に国内の女性コーヒー生産者に焦点を当てた、団体初のーヒーサミットを開催予定です。2日間にわたる同イベントでは、スペシャルティ業界を牽引する女性リーダーを中心に、パネルディスカッションやカッピング、コスタリカの女性生産者にフォーカスしたドキュメンタリー『S QUE UN CAFÉ (STRONGER THAN COFFEE)』の上映会が行われるとのこと。またイベント期間を通じて、Bean Voyageと関わりのあるコーヒーバイヤーと参加者のネットワーク構築を目指します。

Standart Japan 第14号では、ビーンボヤージュの発起人の一人であるスンヒ・タークさんにお話を伺いました。その中で彼女は、コスタリカの女性生産者が男性と同じトレーニングを受けられていないのは、インフラ整備以上に現地の構造的なジェンダー問題に原因があると指摘しています。この現状を踏まえ、同団体は女性生産者への技術的なトレーニング提供を活動の主軸としながら、現地コミュニティ全体を対象としたワークショップを開催。ジェンダーギャップについての対話や若者への雇用創出の機会をつくることで、コミュニティ全体で問題改善に取り組んでいるのです。

今回のコーヒーサミットは、「女性生産者と女性ロースターの視点から見たサプライチェーン」、「交渉の場を整える- 若手小規模農家が(10億ドル規模の)コーヒー産業で働くということ - 」をテーマとするパネルディスカッションをはじめ、ビーンボヤージュがこれまで直面してきた課題が反映された内容になっています。関わっていくコミュニティの規模を少しずつ広げていくことで、マクロな構造問題の改善に努めていく。改めて同団体の活動に、大きな意義を感じるニュースでした。

 

気になるニュース

▷ 2023年に予定されている3つのワールドコーヒーチャンピオンシップ (ラテアート、グッドスピリッツ、ロースティング)の開催地がに決定。また米国でもコーヒーチャンピオンシップ予選大会の開催州・日時のリストが発表されました。

▷ スターバックスが、従業員の安全性確保やメンタルヘルス問題などを理由に、昨週時点で米国内16店舗を閉店今後この流れは加速する見通しだと、暫定CEOハワード・シュルツはコメントしています。また同社は、全国に広がる労組結成の動きと閉店の関連性については否定しています。

▷ 牛乳のサプライチェーン管理ソフトを提供するMilk Moovementが、約27億円の資金調達を発表サプライチェーン全体で使用するソフトウェアを共通化し、取引額/量や運搬状況の透明性確保を目指す同社。今後はフードロスや利益損失の削減に向けた取り組みも予定されています。

▷ メルボルンの地下鉄用トンネル開通プロジェクトの過程で、約167年前のものと推定されるコーヒー豆が見つかりました。ゴールドラッシュ時代に全焼した雑貨店でこのコーヒー豆を発掘した考古学者は、1850年頃からメルボルンのコーヒーカルチャーが盛んだったことの裏付けになり得るとコメントしています。

▷ 皆さんは、お気に入りのコーヒースプーンをお持ちですか? もし現在お探し中の方がいれば、シルバー925でできたコブラコーヒースプーンはいかがでしょう。見とれてしまう滑らかな曲線が、上手い具合にカップに引っかかる優れものです。

物足りないあなたへ

イエメンで初となる国内コーヒーオークションの開催が決定。The Independentが、英国の使い捨てカップ問題をアニメーション形式で解説。コーヒー/カフェイン摂取による認知症リスクの低下を示唆する研究結果を新潟大学の研究グループが発表しました。

 

 

What We're Drinking
今週のコーヒー

 

now 鹿児島

「now」は、小さなコーヒーロースターです。豊かな風味を持ち、産地や生産者などが明確なスペシャルティコーヒーを使用しております。どなたにでも馴染んで、毎日でも飲みたいと思っていただけるようなコーヒーを目指して、丁寧に選別、焙煎しております。ぜひ、一度ご賞味いただけたらと思います。

 

生産者 Y.C.F.C.U. (Yirgacheffe Coffee Farmers Coop.Union)

生産地域エチオピア イルガチェフェ(地図

品種エチオピア原生品種

精製方法
ウォッシュト

テイスティングノート
透明感のある豊かな香り、ピーチを思わせる優しい甘さ、マイルドな酸味が調和した、まろやかなコクのあるコーヒーです。

編集長のコメント:

少し深めに焙煎されたコーヒーを挽くと、ロースティーな香りがキャラメルのようで舌がじわりと汗をかくのがわかります。カッピングの準備ができて一口啜ると、ロースト感からのフルーティな味わいへのジェットコースターみたいな変化。まだ暖かい液体からは先程嗅いだキャラメルのような匂いが味わいに変わっていくように感じられ、フルーツ感と相まって焼きバナナを思い出しました。暖かくて落ち着く印象で、後味には80%カカオのような心地よいビターさと果実のマイルドな酸味、ブラウンシュガーを感じさせる程よい甘さがあります。バランスもテンポもいい味わいだなぁと思いながら飲み進めると、果実の輪郭がようやく掴めてきて、プルーンやアメリカンチェリーが浮かんできました。冷めてくると、ロースト感と果実感のフレーバーを感じるタイミングが入れ替わって、フルーティーさを感じてからロースト感が後から追いかけてくるような構図に。「あれ、今なんか逆じゃない?」なんて一人でぶつぶつ言いながら確認のもう一口。やっぱりそうだ。そうすると飲み口は軽やかでジューシーな味わいで、飲み終わった後の余韻はとても長く心地いいものに感じ、思わずひとり頷きながら「あ゛ぁ、ストーリー性があるコーヒーだ〜」とボソリ。素敵な体験でした。ごちそうさまでした!


Artists in Residence
Standartを彩るアーティストたち

アーティスト: 

ノア・チャーニー  Instagramウェブサイト

プロフィール:

世界的なベストセラー作家であり、芸術犯罪を専門とする大学教授。現在はスロバキア・リュブリャナ大学で教鞭を取る。彼の代表著書の一つである『The Art Thief』は、世界5ヶ国でベストセラーとなり、17ヶ国語に翻訳。過去には大手メディアへの寄稿・出演や、TEDの台本執筆も務める。

最新の掲載記事:

Standart Japan 第20号「リュブリャナ」

 

Inspiration
おすすめの本、映画、音楽、アート

導光 ー花は盛りにー

物染め職人の家に生まれた写真家の外山 亮介さんが、日本各地の伝統工芸職人を巡った旅の記録がまとめられた本作。このプロジェクトは2008年に始まり、外山さんは初回撮影時、被写体となった同年代の若手職人に10年後に会う約束をとりつけ、未来の自分に対して手紙を書くよう依頼しました。この本ではプロジェクト着想から、初回撮影の様子、それ以後の写真との向き合い方の変化、そして2018年に手紙を携えて実施した2回目の撮影の様子が収められています。

初回の撮影で素材の準備からものづくりに携わる職人の姿を目の当たりにした外山さんは、2回目の撮影までの10年間に古典写真技法を学び、印刷紙、ネガ、さらにはカメラまで自作し、「工芸としての写真」づくりに取り組みました。最終的にアンブロタイプという技法を採用して作られたオリジナルカメラでの撮影の様子は、もはや僕が知る写真撮影とはまったくの別物でした。

スピーディーな現像が要されるガラスネガの取り扱いもさることながら、特に印象に残っているのが1分半〜3分におよぶ露光時間。「撮影中の数分間、被写体の活動を強制的に止めている。時間は命であると思っている僕にとって、露光している間分の彼らの命を戴いている感覚でいる」と本人が記しているとおり、もはや露出と構図をきめてシャッターを押すという既製品のカメラを扱うときの作業はおまけに過ぎず、被写体と向き合うことそれ自体が写真を撮るという行為なのかもしれないな、と考えさせられます。

このプロジェクトは今後も続けられるそうで、2028年にはどんな作品が生まれるのか既に楽しみです。



Brewing with…
あの人のコーヒーレシピ 

 


堀尾 直矢 aka 708 

三重県出身。PROUD COFFEEのオーナーバリスタ兼ロースター。ワーキングホリデーで初めてカナダに行った際に、小さな町Squamishで出会ったcounterpartcoffeeのTimさんに憧れてバリスタになる事を決意。その後、エスプレッソの抽出、Flat Whiteの淹れ方を学ぶ為にニュージーランドのカフェでバリスタになる。帰国後、三重県のコーヒー屋さんでバリスタをし、去年の11月に三重県伊勢市駅裏の複合施設「HIGH-LIGHTER BLD」の1FでPROUD COFFEEを開業しました。

5 questions

今気になっている問いは?

「地方のバリスタ衰退化」

やはり若い子が県外の都市でバリスタとして活躍したい気持ちはよく分かります。特に男性バリスタがどんどん減ってきている気がします。地方の男性バリスタは絶滅危惧種です! これ以上衰退しないように僕達は、頑張らないといけないと思います。

お気に入りの場所は?

「ニュージーランドのTekapo」

小さな町です。そこでコーヒーを淹れてました。美しいコバルトブルーのテカポ湖を観ながら飲むコーヒーはとても優雅で幸せな時間でした。夜は満天の星空が全てを包み込んでくれます。

譲れないこだわりは?

「最愛の娘の隣」

1歳の娘がいるのでが、いつかドレスを着る日が来たとしてもどんな男も娘には似合わないと思います! いつまでもカッコいいバリスタパパでいたいですね。

今誰と一緒にコーヒーを飲みたい?

やはり原点であるカナダのcounterpartcoffeeのTimさんと」

色々語りながら一緒に飲みたいですね。焙煎もしたいです。
そして、「ありがとう」と伝えたいです!

最近何に感動した?

最近、植物を育てるのにハマっていてビカクシダ(コウモリラン)を育てているのですが、お気に入りのビカクシダに子株が出来てた事に感動しました!我が子同様に愛でたいと思います。笑

 

Fancy a refill?
編集後記 

先日、ニューヨーク・タイムズのギターソロにまつわる記事を読みました。ポピュラー音楽ではギターソロを含む曲は減少傾向にあるようで、グラミー賞のロック部門にさえその傾向が見られるそうです。それでも、電子音でそれっぽい音が入れられていたり、はたまたTikTokのショート動画やYouTubeのチュートリアル動画がギターソロの新たな舞台になったりしているなんてことが書かれていました。

最後の段落でハッとしたのが、「ギターソロによってアーティストのガードが下がり、オーディエンスとの距離が縮まる」という一節。振り返ってみれば、これまで僕が参加してきたライブだと、全体の演奏とか歌の具合が音源から大きく変化することがないバンドやライブでも、ギターソロに遊びが加えられることが多くて、一回性を感じやすかったんですよね。たとえそれが音源に収められたものと比べて自分のテイストに合わなかったとしても、そこでしか見られない・聴けないものを体験することで、アーティストや他のオーディエンスの存在が近く感じられるというか。こんな風にギターソロを捉えたことがなかったので、次にライブに行くのが楽しみになりました。

ちなみに写真や音声、動画の使い方が効果的かつシームレスで、記事の体験自体もめちゃくちゃ楽しかったので、音楽が好きな人にはぜひチラ見してほしい。

Atsushi

 


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今週の The Weekend Brew は Standart Japan 第20号スポンサーのFAEMA、パートナーの Victoria Arduino x トーエイ工業TYPICAProbatセラード珈琲MiiRのサポートでお届けしました。

LOVE & COFFEE✌️
Standart Japan
(執筆・編集:Takaya & Atsushi)

#103: コブラ、考古学者、コーヒー

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